都市ガスを使うかプロパンガスを使うかはエリアでほとんど決まります
最近の住宅地でガスが使えないエリアというのはほとんどありません。ただ都市ガスがプロパンガスかはエリアによって異なります。土地を選ぶという点から見れば、ガスがどちらであってもあまり注意する点はありません。
ただ、現在使っているガス器具を購入したエリアでも使おうと考えた場合、都市ガスかプロパンガスかの違いで、その器具が使えないケースがあります。
また、都市ガスの供給エリアであってもプロパンガスを使用しているケースもあります。さらに最近ではオール電化住宅の普及に伴い、ガスを使わない住宅も増えてきました。ですのでガスの供給エリアについては、それほど神経質にならなくてもよいかもしれません。
もっともオール電化住宅はエコキュートを利用することが多く、そしてエコキュートを利用する場合には低周波音被害が出るかもしれないというリスクがあります。最終的にどのような設備を入れるかは皆さんの自由ですが、ガスも利用できるような準備はしておいた方が良いと思います。
都市ガスの供給エリアはサイトで簡単に調べられます
それでもとりあえず都市ガスの供給エリアについて調べたい人は、「一般社団法人 日本ガス協会」の事業者検索のページから対象地の都市ガス供給会社を探すことができます。
「事業者検索のページ(別ウィンドウで開きます」
![ガス事業者検索画面](https://296fd.co.jp/wp-content/uploads/2014/08/61925a4fee342f42438431afd65d033e.jpeg)
出典:日本ガス協会
首都圏の方であれば都市ガスは東京ガスしか聞いたことがない、という方も多いかもしれません。しかし試しにこのページを開いて見ますと、千葉県では事業者が18社もあることが分かります。
都市ガスの事業者が違うからといって、特に内容は変わりません。ご興味がある方は、購入対象地の都市ガス供給業者を見ておいてください。首都圏でもっとも広範囲に都市ガスを提供している東京ガスの供給エリアは次の図の通りです。
![東京ガスの供給エリア](http://296fd.co.jp/wp-content/uploads/2014/08/63bb289bb1a4022e75f39e7eb18f0343.jpeg)
千葉県内では意外と東京ガスの供給エリアは少なかったりします。出典:東京ガス
ガス管が引かれている場所には注意しましょう
通常一般のお客様はこのような内容を調べることはありません。不動産会社が事前に調べて状況を教えてくれるからです。ただ、いくつか注意しなければならないことがあります。
それはガス管の引き込み状況です。都市ガスの本管が敷地前の道路を通っていない場合、その本管を敷地前の道路に通してもらわなければなりません。その場合、負担金が発生することがあります。
また、敷地前にガス本管が通っていたとしても、敷地内にガスの引き込み工事が行われていない場合、土地の使用者の負担でガス管の引き込み工事を行わなければなりません。
これは地域によって異なりますが、東京では13万円前後かかると言われています。このようなガス工事に費用がかかる土地であれば、かかる費用との兼ね合いでプロパンガスも比較検討に入れることになります。
また都市ガスの場合は、水道の給水管と同様にその通っているルートに注意します。他人の敷地内や私道ををガス管が通っている場合には注意する必要があります。
プロパンガスは供給業者によって価格が大きく異なります
プロパンガスは、都市ガスと比べて料金が高いと言われていますが、都市ガスと比べて火力が強くなることや、販売店によって価格が異なることもあり、最終的にどちらが得となるのかは正確には分かりません。
また、プロパンガスの販売業者が初期設備の費用を負担してくれるケースもあるようなので、なお判断に迷います。ただ、その販売業者を選ぶのは大変です。例えば千葉県では580件以上の取り扱い会社・店舗があります。
販売業者がどの場所にあるかである程度は会社を絞ることができますが、それでも選ぶのは大変です。実際には近所のプロパンガスの利用状況を見て、同じ販売業者に依頼することが多いようです。
中古住宅でプロパンガスを使用している場合には注意点がいくつかあります
他にもガスについて注意しなければならないのは、中古住宅を購入した場合で、かつプロパンガスを利用している場合です。プロパンガス利用の場合、通常はプロパンガスのボンベからガスのメーターまでがプロパンガス事業者の所有、そしてガスメーターから先のガス管からガス器具がその不動産所有者の所有となっています。この一般的な所有形式の場合には特に問題は起きません。
しかし時々、ガスメーターから先のガス管やガス器具までがすべてプロパンガス事業者の所有となっているケースがあります。そしてそのガス器具などの使用料を耐用年数で割って、不動産の所有者が分割払いとしてプロパンガス事業者に支払っているケースがあります。
この場合は、耐用年数が終わるまでは、引き続きその使用料を払わなければなりませんし、リフォームなどで都市ガスやオール電化等に変更したとしても、残ったお金は支払わなければなりません。
この費用が不動産購入時の最初から分かっていれば問題にはなりませんが、売主である元の所有者でも知らないケースが多々あり、その場合にはいざ変更時にトラブルとなることがあります。
このトラブルを防ぐには、プロパンガス利用の戸建住宅を購入する場合、ガス支払いの明細などを確認して、月々の支払いの中にガス使用量とは別の項目、すなわち機器使用料などが入っていないかどうかを事前に確認する必要があります。
本来は売主に聞けば分かる話のはずですが、売主自身が把握していないケースも多いため、自分で確認する方が確実です。細かな話ですが、うっかりしやすい項目ですので、プロパンガス利用の戸建住宅を購入する場合には気を付けるようにしましょう。
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ふくろう不動産ではガスなどのインフラもチェックしています
ふくろう不動産では水道やガスなどのインフラも必ずチェックした上で、お客様に物件の提案を行っています。これもきちんとした不動産会社であれば事前に調べていますが、これも会社によっては調査が行き届かない会社もあります。そのような会社を選ばないよう、注意して不動産会社を選ぶようにしましょう。
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