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2-02-06.住宅ローンは5つの要素を考えて決めるべきです

この記事の所要時間: 1039

住宅ローンは金利だけではなく、合計5つの要素で決まります

住宅ローンについて考える要素は、金利、手数料、保証料、保険料、決済時期の5つです。細かな話まですれば他にも要素はありますが、とりあえずこの5つについて押さえておけば問題ありません。

5つのイメージ

住宅ローンを決める時には5つの要素をチェックしなければなりません。

金利については、まずは固定金利か変動金利かを選ばなければなりません。「2-02-03.住宅ローンは固定金利と変動金利のどちらを選ぶのが正解でしょうか」のページでもお話した理由により、私自身は固定金利をお勧めしています。

この金利タイプは2択ではなく、固定と変動の組み合わせや、当初2年間や3年間といった一定期間のみ固定で、残り期間は変動といったタイプもあります。個人的には固定期間が10年以上あるタイプでない限りは、あまり考えなくてもよい商品だと考えています。

これは実際にシミュレーションしてみると分かりますが、色々なパターンが組み合わさった複合タイプは、リスクの割にはメリットが少ないからです。固定金利と変動金利を組み合わせたミックス型などは、両方の中間型、などと言われますが、内容を見る限り変動型金利の派生商品です。

商品にもよりますが、中間と言うよりも80%変動、20%固定という位置付けの商品が多いようです。敢えてこのような複雑なローンを選ぶ必要はなく、原則としては固定金利のローンを選ぶ方が良いと私は思っています。

手数料は高くても、トータルの支払額が安く済む住宅ローンもあります

手数料は、融資事務手数料と繰り上げ返済時の手数料がありますが、差が出やすいのは融資事務手数料です。

融資事務手数料には定額型と低率型があります。定額型は融資金額とは関係なく一定の金額の手数料がかかる仕組みで、3~5万円(税抜)くらいかかります。定率は融資金額に対して一定の率で計算します。融資金額の2%台の手数料率が多いと思います。

お金のイメージ

手数料が高くてもトータルで安く済むという住宅ローンはたくさんあります。

手数料単体で見ますと、定額型の方が安くなりますが、低率型の方が金利が安いことが多いので、総支払額では低率型の方が安くなるケースが多くなりそうです。ただ、最初に手数料を多く払わなければならないので、少し計算が面倒になります。

試しにフラット35で、定額型と定率型の支払いについて比較してみましょう。2,400万円を20年間で返済する場合、どのような返済内容となるのかを下の表で示してみました。

フラット35は20年以内の返済であれば21年以上よりもさらに安い金利で借り入れができます。このシミュレーションでは、定額型は1.66%、定率型は1.41%で計算しています。

手数料が定額の場合と定率の場合の比較表1

これで見ますと、定率型は手数料こそ高いですが、総支払額では定額型よりも安くなります。しかし、この比較方法は問題ないでしょうか。少し変だなと思われた方はいませんか。そうです、この比較方法は正しくありません。

定率型では最初に手数料を518,400円という大きな金額を支払っています。この手数料として払う金額は定額型では必要ない訳ですから定額型は借入金額をもっと少なくできます。手数料の差額は486,000円ありますので、この分借入金を減らした場合と改めて比較してみましょう。

手数料が定額の場合と定率の場合の比較2

月々の支払額は大体近い感じになってきました。今回の例では384円差です。ただやはり定率型の方が総支払額を安く済ますことができます。計算してみると手数料分だけ借り入れ額が大きくなったとしても定率型の方が安くなります。それだけ金利差の影響が大きいのです。

今回のシミュレーションでは低率型の方が安くなりました。ただこれは金利差の影響が大きく出ます。実際にはシミュレーションして確認したのちに選択するようにしましょう。

住宅ローンは保証料も高額です

次は保証料です。こちらも実は結構な金額がかかります。保証料は最初に一括で支払うタイプと、住宅ローンの金利に保証分を上乗せするタイプがあります

一括で払う分は、借入金の額と返済期間によって変わります。保証料は借入金が多ければ高くなりますし、返済期間が長くても高くなります

ここまで何回かシミュレーションした2,400万円を20年で返すプランですと、36万円くらいの保証料がかかります。金利に保証料を上乗せするタイプは、金融機関や審査内容にもよりますが、0.2~0.4%近く上乗せされます。

保証料も高額です

保証料も高額ですので事前チェックが必須です。

どちらのタイプであっても結構な金額がかかります。ローンを選ぶ際には、金利の高さだけではなく、この保証料も併せてチェックするようにしてください。

住宅ローンによっては保証料がないものもあります。フラット35や住信SBIネット銀行などでは保証料がありません。ただ保証料がない住宅ローンでは先程お話ししました事務手数料が高額であるケースもありますので、保証料単体ではなく、5つの要素をすべて見て、トクかどうかを判断してください。

この住宅ローンの保証料については「住宅ローンの保証料は借りる人を助ける仕組みではありません」の記事も参考にしてください。

住宅ローンは生命保険とセットになっているケースが大半です

次は保険料です。保険というのは生命保険のことです。これは住宅ローン向けの生命保険で、借りた人に万一のことがあった場合、生命保険料でローンの残高分を支払ってくれるというものです。一般的に団信(団体信用生命保険)と言われています。

民間の住宅ローンではこの団信への加入は必須で、この保険に入らない、または健康上の理由で入れないとローン自体組むことができません。ただ、保険料は住宅ローンの金利の中に含まれていることが多く、その場合には余分な費用は発生しません。

健康保険のイメージ

ほとんどのローンでは生命保険の加入が求められます。

また、健康上の理由で団信には入れなかった場合も、ワイド団信であれば入ることができるケースがあります。しかしこのワイド団信ですと、通常の金利よりも0.2~0.3%上乗せされたローンを支払うことになります。

民間住宅ローンでは団信の加入は必須ですが、フラット35では、団信の加入は必須ではありません。そのため金利にはこの保険料は含まれておらず、団信加入のために別途保険料を支払わなければなりません。これも意外と大きな金額になります。

2,400万円を20年返済とした場合、初年度は8万6,000円近くの保険料が発生します。残高が減るとともに保険料は安くなりますが、このケースでは総額で92万円強の保険料が発生します。フラット35の団信保険料の計算については、下記サイトで確認できます。

フラット35の団信費用概算ページ

この保険料を支払っていくのは厳しいことではありますが、フラット35ではこの団信の加入は必須ではありません。逆の見方をすると、健康上の問題があり民間の住宅ローンは使えないが、どうしても住宅ローンを借りたい、という方は、このフラット35を利用するという方法があります。

もっとも全く保険なしで多額のローンを組むのはあまりお勧めできません。ただ別の生命保険に既に加入している方や、配偶者の方も働いていて、万一の場合でも支払いに心配はない、といった条件があれば、団信に加入しないという方法を検討して良いかもしれません。

住宅ローンの決済時期が合わないと、そもそも不動産の売買が成り立ちません

最後は決済時期です。土地や建物の代金を支払う時期に、融資のお金が出ないと、そもそもの売買ができません。これは審査に時間がかかるため決済時期に間に合わないというパターンや、ローンの実行時期は建物完成時だが土地の決済時からローンが必要、といった場合も売買自体がうまくいきません。

時期のイメージ

注意しない人が多いのですが、決済時期がいつであるかもローン選びに影響します。

審査期間の長さに不安がある場合には、事前審査を受けておいて、本審査の時間を短くするといった方法があります。また、土地の決済時までにローンが実行されない場合、つなぎ融資の利用が可能かどうかを調べておく必要があります。

どちらにしても、土地や建物の売買契約前に金融機関やコンサルタントなどで状況を確認しておく方が無難です。また、売買でローンを当てにしている場合には、ローン審査が通らなかった場合に契約を解除できるローン特約が付いているかどうかを必ず確認してください。

ちなみに最近では、土地購入であっても、建築確認申請書があれば、土地と建物の代金を同時決済してくれる金融機関も出てきているようです。この場合であれば、つなぎローンを組む必要がなくなる場合もあります。金融機関では新しいローン商品を次から次へと出していますので、定期的なチェックも必要です。

面倒ではない簡単な住宅ローンは、損する率が高いローンである確率が高くなります

この5つについて確認・比較することで、ローンが比較できます。こういった内容を確認・比較することは大変面倒な作業です。面倒であるが故に、不動産会社や住宅会社のお勧めローンをそのまま組んでしまう方も多くいらっしゃいます。

ただ、住まいと同様に住宅ローンも商品です。それも選び方によっては大きな差がつく、最悪の場合は自己破産すら引き起こす重要な商品でもあります。

電卓とグラフのイラスト

住宅ローンでは5つの要素が分かる商品で別々に計算するようにしてください。これらの要素が混ざっている商品は安全ではないか、割高である可能性があります。

残念なことに、お勧めされる住宅ローンはお勧めする人にとって良いローンであっても、借りる人に良いローンであるとは限りません

例えばフラット35は銀行で借り入れができますが、銀行に住宅ローンの相談に行くと、まずはその銀行のオリジナルのローンをお勧めされます。これが悪いということではありませんが、銀行は銀行の都合があり、その都合に沿って商品を勧められることがよくあると覚えておいてください。

また、手数料や保証料、保険料などが支払いに混ざっている場合、トータルで割高であることもあります。面倒ですが5つの要素について別々に考えた方が比較がしやすいですし、安くなることも多いと考えてください。

金利のシミュレーション同様、ローンのタイプについては、1度真剣に考え、ご自身の判断でどのローンを選ぶかを決めてもらいたいと思います。

次のページはこちら 「07項.住宅ローンは誰に相談するのが良いか?」

このページの話を動画でも解説しています

このページのお話を動画でも説明しています。その動画はこちらです。

よろしければ、動画の方もご確認ください。

ふくろう不動産では5つの要素について別々に計算し、お客様に住宅ローンの提案を行います

ふくろう不動産でもお客様に対し住宅ローンのシミュレーションを行い、アドバイスをしています。基本はフラット35の提案です。それにお客様が検討されているローンと比較して、メリットデメリットを説明しています。詳しくはふくろう不動産までお問い合わせください。

また、ふくろう不動産では皆様からのご質問やご相談を随時受け付けています。ご質問やご相談はもちろん無料です。ご相談されたからといって、後で当社からしつこい営業があることもありません。ご相談などは「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ご連絡ください。

ふくろう不動産がどのような会社なのかについては「ふくろう不動産とは」のページをご覧ください。

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