安全と言う切り口では防犯についても考えなければなりません

このページではカギについての基礎知識が得られるよう解説します。デザインや利便性を優先しすぎることで、セキュリティが甘くなっている戸建住宅も多く見かけます。

空き巣に入られると財産の被害はもちろん、精神的にも大きなショックがあります。事前に対策を立てておくことに越したことはありません。

住宅の安全という面にはセキュリティも含まれます。警視庁の発表によると、侵入強盗や空き巣の件数は年々減っているようですが、それでも東京都内だけでも侵入窃盗は5,230件、そのうち空き巣は2,750件発生しているようです(「平成28年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」参照)。

そして空き巣の侵入口は、窓が6割、出入り口が4割となっています。

平成28年度の住宅の侵入経路

6割が窓から、4割が出入り口からの侵入となっています。出典:警視庁

窓のセキュリティについては、別のページ(「3-02-13.窓を防犯という視点から考えて選びます」参照)で解説します。このページでは全体の3分の1を占める出入り口の侵入対策を考えます。

出入り口からの侵入を防ぐ方法は3つのパターンに対して対策を取ることです

出入り口の侵入対策とは、カギが開けられないようにすることです。カギを開けらるパターンは基本的に3つあります。ですのでこの3つに対して対策を取っておくことが必要です。その3つとは、
1.合鍵などを使われる
2.ドアやドアの周りから手を入れてロックを外す
3.ピッキングなどでカギを開ける
の3つです。これだけですと分かりにくいと思いますので、詳しく説明します。

自分が知らない合鍵がある可能性があるカギは使わないようにします

1.の合鍵を使われるですが、別に型を取ったもので複製するという事ではありません。これは中古住宅を購入した場合に限りますが、以前住んでいた住人のカギを何らかの形で手に入れた人が使用するケースです。

カギの複製のイメージ

中古住宅のように、カギが何本あるか分からない場合は、セキュリティ性の高いカギであっても、新しいカギに交換しましょう。

中古住宅の引き渡しの際には、当然鍵も一緒に受け取ります。しかし前の住人が作っている合鍵すべてが引き渡しされるとは限りません。

前の住人その人に問題がなくても、知人や親戚に念のために渡していた合鍵が何らかの理由で使われないとは限りません。ですのでこれに対する対策は簡単で、中古住宅を購入した場合、カギを全て新しいものに交換することで解決します。

これは前のカギがどんなに新しいものであっても最新のセキュリティ対策が施されているものでも同様です。あまり人を疑うのは気持ちの良いものではありませんが、何が起こるか分からない以上、中古住宅を購入した場合はカギを必ず交換し、憂いをなくしておく方が賢明です。

また、忘れた時のために、郵便受けの上や植木の下、雨どいなどにカギを隠しているケースもセキュリティ上問題です。

カギの隠し方にもある程度パターンがあると言われ、慣れている空き巣であれば簡単に見つけることができるそうです。便利さを追求しすぎて危険な目にあうようでは割に合いません。こちらもカギを置くことなく、持ち歩くようにしてください。

カギ自体を合鍵の作りにくいタイプにしておく方法も有効です。セキュリティ性の高いカギは街のカギ屋さんで合鍵を作ることができません

また、メーカーが予めカギの数を指定しているタイプであれば、自分が知らないもう1つの鍵がある可能性を無くすことができます。交換する際にはそのようなセキュリティ性の高いカギを選びましょう。

ドア廻りをガラスにしている建物もドアから侵入される危険があります

ガラスのドア

錠のある場所の近くにガラスがあるドアは、防犯上は好ましくありません。

2.のドアやドアの周りから手を入れるという話は、ドアやドア廻りの壁の構造によります。例えばどんなにセキュリティ性の高いカギを使っていたとしてもドアに大きなガラスを入れていれば、そのガラスを割り、手を内側に入れてロックを外せば簡単にドアを開けることができます。

またドアの取っ手の横をガラスとしている建物も同様です。デザイン性の高い住宅で明かりを多く入れるためにドアやドア廻りをガラスとしている住宅もよく見かけますが、セキュリティという観点から見れば良いものではありません

安全性を考えた場合、リフォームで別の素材に変えるか、防犯フィルムなどを施工して割れないようにする工夫が必要となります。

ピッキングや破壊工作に強いカギを選びましょう

3.のピッキング対策も重要です。特に昔からあるディスクシリンダーを使用している場合は要注意です。

昔のディスクシリンダーはピッキングに慣れた人であれば、1分以内に開錠することができます。防犯に強いカギも色々と出ていますが、分かりにくい場合はとりあえずディンプルキーをお勧めします。

ディンプルキー

カギの種類にも拠りますが、ディンプルキーは一般的にピッキングに強いと言われています

カギの選び方としては、ピッキングに強い、破壊工作に強い、合鍵を作られにくい、の3つを考えて防犯性の高いカギを選ぶことをお勧めします。

合鍵を作られにくいと言うのは、街のカギ屋さんで簡単に合鍵を作ることができないタイプのカギのことです。専門店に確認すればすぐに教えてくれます。

ドアのセキュリティを考えると、新築住宅の場合は、カギのレベルを見てレベルが低いようでしたら高いレベルのカギに交換することをお勧めします。

中古住宅の場合はどんなにレベルの高いカギが使われていたとしても新しいカギに交換しましょう。そして交換するカギはもちろん防犯性の高いカギに交換してください。

カギの交換はシリンダーも合わせて2万円以内で済むケースが多いと思います。最近では電子錠も出てきていますが、まだ金額も高いので、特別な事情が無い限りは必要ないのではないかと思います。

侵入窃盗が多いエリアかどうかも事前に確認できます

個別の住宅についてのセキュリティ対策は記載したとおりですが、それとは別に場所によっては侵入窃盗の多いエリアもあります。

各都道府県の警察で犯罪発生マップが作成されています。千葉県でもネット上で確認できるようになっており、「ひったくり」「車上ねらい:「自動車盗」「侵入窃盗」の4種類について、その犯罪が行われた頻度によって各エリアが色分けされているのを確認することができます。住まいに対するセキュリティは「侵入窃盗」のタブで確認できます。

千葉県警察犯罪発生マップ(別ウインドウが開きます)

千葉県犯罪発生マップ

このデータだけで安全性を判断することは難しいのですが、一応知っておきましょう。
出典:千葉県警察

都道府県によって犯罪マップの表示方法は異なりますので、皆さんはご自分が住んでいるエリア、住みたいと考えているエリアの自治体のマップを確認してみてください。

次のページはこちら 「3-02-13.窓を防犯という視点から考えて選びます」

このページの内容を動画でも説明してみました

このページでお話ししました内容を動画でも解説してみました。どの動画がこちらです。

よろしければ、動画もご覧ください。

ふくろう不動産ではセキュリティについてもアドバイスしています

ふくろう不動産は千葉市花見川区作新台にあります。千葉市、八千代市、習志野市、船橋市を中心に土地や戸建の購入、マンションの購入のサポートを行う仲介会社です。ただお客様の要望があれば、東京や神奈川県の物件のご案内もしています。土地や中古戸建の購入を検討されている方で失敗したくない、とお考えの方は当社にご相談ください。

当社では法的・技術的なチェックを行ったうえで、お客様の不動産購入のアドバイスをさせて頂いています。セキュリティ対策についても色々とアドバイスしています。

エリアの安全性を確認はもちろん、このページで記載したカギのチェックや侵入窃盗が入りやすい立地かどうかなどもアドバイスしています。不動産選びで不安がある方は、ぜひ1度話を聞きにきていただければと思います。

また、ふくろう不動産では皆さまからのご質問やご相談を随時受け付けています。ご相談などはもちろん無料です。ご相談されたからといって、後で当社からしつこい営業の連絡を行うこともありません。ご相談などは「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ご連絡をお願いします。

不動産購入のご相談はふくろう不動産まで

CTAの画像
まずはメールにてご相談ください。