隣地所有者と起こすトラブルの定番として、境界の問題があります。また、境界が間違っていたため、計画していた建物が建設できないこともありますので、境界については必ず確認しておきましょう。

測量図と現地との照らし合わせは必ず行うべきです

まずは測量図の確認です。登記所で地積測量図がある場合は、必ず手に入れて下さい

地積測量図を見ながら、現地で敷地の形状や境界線の長さなどを確認します。不動産の契約は現状優先となっていることが多く、測量図と実際の敷地が異なっていたとしても、現状優先でそのままの状態で引き渡されるケースが大半です。

後で改めて測ってみると面積が少ないこともあります。後から建設予定の建物に影響を与えることはもちろん、割高な買い物となってしまうこともありますので、事前の確認は必須です。

地積測量図は売主さん側の不動産会社が登記所から取り寄せていますので、皆さんは自分の側にいる不動産会社を通して、測量図の写しを見せてもらってください。

ただ、きちんと調査を行わない不動産会社もあるため、測量図が用意されていないということもあります。測量図が無いということは、売主側の不動産会社がきちんと調査を行っていない可能性がかなり高くなります。その場合には、通常の取引以上に、対象の不動産を注意して見なければなりません。

現地ではこの測量図を見ながら、境界票の有無を調べて下さい。境界票は石やコンクリートであったり、金属であったり様々です。代表的な例を写真に撮ってきましたので、このような境界票を探してください。

道路と敷地の境界票

道路と敷地の境目にこのような境界票が埋め込まれています。これはこのような金属のこともあれば、石で作られていることもあります。

矢印型境界石

こちらは石タイプの境界です。色が落ちていますが、本来は赤い色で矢印で示されています。矢印の先が境界線上です。

十字型の境界石

こちらも前の写真と同じような境界石ですが、上のマークは矢印型ではなく十字になっています。この場合は十字の中心が境界線上になります。

境界を確定させ、境界標をきちんと埋設した上で購入するようにしましょう

そしてこの境界票が図面と比べておかしな位置にないかどうかを確認してください。境界票が無いままですと、後から隣地所有者とトラブルになる可能性が高くなります。

よく口頭で話がついているから、と言われますが、その内容を確認することは難しいですし、時間が経つことで記憶もあいまいになります。

また隣地も相続やその他の理由で所有者が代わる際に、話が正しく伝わらないこともよくあります。トラブルを事前に防ぐためにも、境界がはっきりしている土地を選ぶことが重要です。

境界票が無い場合には、購入前に所有者に境界票の埋設を依頼してください。境界票の埋設には測量士との立会いなどの費用も発生しますし、隣地所有者の承認のための費用もかかります。特に隣地所有者の承認費用が計算しにくいので、購入前の設置は必須です。

境界がはっきりしない敷地は、購入を見送ったほうが良いと私は考えています。簡単に境界票の設置ができないということは、隣地所有者と何らかのトラブルがある可能性があります。

その土地を購入し、引っ越しした後に、その場所で生活していかなければならないのに、お隣さんと気まずい関係になれば、それだけでも生活の質が落ちる可能性があります。後々のことを考えても、こういったトラブルとセットとなりうる土地の購入はお勧めできません。

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ふくろう不動産では敷地境界線の距離や境界を確認し、情報をお客様に正しく伝えます

ふくろう不動産では、現地調査ではレーザー距離計などを使って実際の敷地境界線の距離などを調べています。もちろん測量士ほど精度の高い調査ではありませんが、地積測量図と大きく異なる場合があれば、事前にお客様にその情報を提供しています。

もちろん境界票の現地確認も忘れません。一般の不動産会社でももちろん境界の確認を行っていますが、しっかりと距離まで調べる会社はそれほど多くありません。「お客様が知らずに損することがないように」するために、様々な調査を行った上で、お客様に購入の判断を仰ぐようにしています。

また、ふくろう不動産では皆様からのご質問やご相談を随時受け付けています。ご質問やご相談はもちろん無料です。ご相談されたからといって、後で当社から営業の連絡がいくこともありません。ご質問などは「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ご連絡ください。

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