住宅用の土地の事前調査のレベルが上がりました
ふくろう不動産は、不動産を買いたい人になり替わり、購入予定の不動産の調査を細かく行うようにしています。特に建物の調査・検査は充実させており、サーモグラフィカメラによる雨漏り調査や、レーザーレベルによる傾き調査を行う事で、中古住宅を買いたいというお客様が安全な戸建住宅を手に入れられるような体制を作っていました。
建物の検査内容と比べ、土地の検査は少し簡単なもので、今まではハザードマップや地理院地図の情報などから、お客様にその土地の危険性などをお話ししてきましたが、その精度はあまり高いものではありませんでした。そこで、土地については、地盤調査会社であるジャパンホームシールドさんの提携会社となる事で、この専門会社の資料等を使わせてもらい、土地のレポートを発行するようにしました。
ジャパンホームシールドさんの登録会社は不動産会社では少ないようです
ジャパンホームシールドさんとの手続きは8月上旬から進めていたのですが、すべての手続きが終了したのが9月に入ってからです。
ジャパンホームシールドさんの登録会社の一覧は、この会社のサイト上で確認することができます。「ふくろう不動産」の名前もこの登録会社一覧の中にありますが、この一覧を見ていて不思議なのは、登録会社は不動産会社が少なく、建設会社の数が多いことです。
建設会社はもちろん地盤についてチェックしなければなりませんから、登録者は多いのかもしれませんが不動産会社も土地の売買時にはざっくりとした地盤のチェックが必要ですし、これらの情報は重宝するはずです。しかしあまり不動産会社の名前が登録一覧に見受けられません。
このシステム自体は2016年7月から実質的に始まったように聞いていますので、今後増えていくのかもしれません。実際に私も何度か使ってみましたが、不動産会社、最終的には住まいを買いたいという皆さんにも非常に有益な情報をたくさん得ることができます。
土地情報レポートProが特に有益です
この登録事業者になる事でもっとも有益なのは「土地情報レポート」が使えるようになったことです。
この土地情報レポートでは、
・土地の成り立ち(旧地図と昔の航空写真の比較)
・地盤の情報(土地条件図や該当地周辺の地盤調査データのチェック)
・地震に関する情報(該当地の揺れやすさなど)
・液状化に関する情報(該当地付近は液状化しやすいかどうか)
・浸水の可能性や土砂災害のリスク(浸水想定区域などの危険区域内かどうかのチェック)
・避難施設に関する情報
などが、掲載されます。
これまでも、土地の成り立ちについては「地理院地図」のデータから、浸水の可能性についてはハザードマップからある程度は確認が出来たのですが、1つ1つ調べるのは結構手間と時間がかかるため、自分で調べるのも大変でしたし、お客様に見てもらうのも気が引けるという状況でした。
しかしこのレポートが使えるようになったことで、当社に依頼されたお客様が検討しているエリアについては、このレポートを出力し、実際にお客様に見てもらいながら話をすることで、話の進め方が簡単になりましたし、分かりやすくなりました。
もちろんこれらの情報は、周辺環境などから予想している情報ですので、最終的に調査を行うと違う結果が出る事もあるでしょう。ですが、当初の検討段階である程度地盤について予測し、問題がありそうな土地を早い段階で避ける事ができれば、不動産選びで無駄な手間をかけずに済みます。
また、本当に地盤が怪しいと思われる場合には、事前に地盤調査を売り主さん側に依頼する等、打てる対応策も考える事ができます。こういった事を知っているか知らないかでも土地選びは大きく異なりますので、情報に詳しい事に越したことはありません。
ふくろう不動産で土地を探しているお客様に対しては、購入を検討している土地の土地情報レポートをお客様に無料でお渡しすることにしました。これまでの単なる感覚的に大丈夫という話では無く、より精度の高いお話が出来るようになったと自負しています。
現地の地盤が怪しい場合には実際の地盤調査を依頼できる体制になりました
事前調査レポートはあくまでも周辺のデータからの予想です。最終的には直接現地の地盤調査を行わないと、本当のところはどうなのか、確定することはできません。
これまでは、契約前に地盤調査をさせてくれる売り主さんはめったにいませんでしたので、データ上のチェックだけ行い、後は運に任せるという方法しかなかったのですが、最近では事前の地盤調査を認めてくれる売り主さんも少しずつ増えてきました。
ふくろう不動産も今回の登録を経て、当社経由で地盤調査を行う事も簡単になりました。地盤調査は有料ではありますが、大半の場所では3万円プラス消費税位で調査を行う事が可能です。安い訳ではありませんが、保険料と考えればそれほど高価なものでもありません。
特に事前調査レポートで不安がある土地の場合には、事前の地盤調査を必須として考え、売主さんが地盤調査を認めてくれない場合には、その土地は見送る、という2段構えの方法も取れるようになりました。
あくまでも売主さんの好意が無いとできない話ではありますが、少しずつ契約前に土地のチェックが出来る方法が増えているように感じます。
ふくろう不動産は土地・建物のチェック、調査、検査に力を入れています
今回は土地の地盤関連のチェックでしたが、他にも経済的なチェックや環境のチェックなど、様々な確認をして、お客様が危険な土地や建物を買わないような体制を取っています。ふくろう不動産の検査内容については「第2章.技術的・経済的な土地建物チェックに優れています」のページやその子ページをご確認ください。
また内容で不明な点や質問されたい事がありましたら「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ご連絡をお願いいたします。
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