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火災保険というものの存在自体を知らないという方はいらっしゃらないでしょう。ただ、その内容について詳しく把握できている方は多くありません。またどの保険会社でもどの保険内容でもあまり差が無いと思っている方も多いように感じます。

ですが、実際にはどの保険会社を選び、どういった補償を受けるかによって、支払うべき保険料に大きな差が出ます。保険料の支払では60万円以上の差が出る事もあり得ますし、更には補償内容によって、被害を受けた際の助かり度合いも大きく変わります。

火災保険については本当に詳しくチェックしようと思いますと、多くの時間を勉強に費やさなければなりません。そこでこのページでは、基本的に知っておくべき事と、陥りやすい問題について簡単にお話ししたいと思います。

諸費用の中でも忘れがちですので早めに保険内容を把握しておきましょう

この火災保険についての話が出てくるのは、大体諸費用の話になった時です。物件選びの初期は、どういった立地、どのような建物を選ぶべきか、あるいは予算をどう考えるかという話が中心になりますので、あまりこの諸費用の話を詳しく聞くことがありません。

費用

諸費用の中の大きな要素の1つです。

全体の予算枠の中で、出来れば購入価格の10%位は諸費用分として用意しておいてください、という話を聞く程度だと思います。

この諸費用には色々なモノが含まれるのですが、この中で金額が大きなものは大体4つあります。その4つとは
・仲介手数料
・登記関連費用
・ローン借り入れ関連費用
・火災保険料
の4つです。

もっともこの火災保険料は後述します補償内容を最小限にすれば、大きな金額にはならないという事もあります。最低レベルで良いという事であれば、3万円台から加入する事も可能だからです。

一方で地震保険に加入したり、建物だけでなく家財も保険の補償範囲に加える等広い補償内容にした場合には、70万円以上のお金になる事もあります。

逆に言えば、どこまで保険の対象にするかを考えないと、諸費用の額、つまりは自己資金の額も確定しないという事になります。こう考えますと意外と重要性が高いのですが、興味が湧きにくいジャンルであるという点から、あまり真剣に考えられないケースが多く、金融機関や不動産会社が勧める内容をそのまま受け入れるという方も多いように感じます。

補償内容次第で支払金額は大きく異なります

ではなぜ保険の支払金額が大きく変わる事があるのかと言えば、補償内容について選ぶことが出来、その内容次第で支払額が大きく異なるからです。

火災保険

補償内容の違いでし這う保険料は大きく変わります。

補償範囲の区切り方は保険会社によっても異なりますので一概には言えませんが、一般的ば区切りは下記のようなものになります。
第1段階 火災・落雷・爆発
第2段階 風災(台風等)・雪災・雹災
第3段階 水災(洪水・ゲリラ豪雨等)
第4段階 衝突(車がぶつかる等)・水漏れ
第5段階 盗難
第6段階 破損(居住者自身による破壊)
等があります。

これをどの段階までの補償を求めるかによって、支払う保険金額が大きく変わります。また、上の区切りの順番は一般的かもしれませんが、実際には1.と4.のみ等のように、個別で選べるものもあるようです(保険会社によって組み合わせは異なります)。

これらを、実際の不動産がどのようなものであるのか、更には自分自身がどこまでの補償が必要だと考えるかによって、内容は大きく変わるでしょう。もし購入する不動産がハザードマップの洪水浸水想定区域にあるのであれば「水害」の補償を入れた方が良さそうですし、雪が降るエリアなのであれば、雪災を入れた方が良さそう等の判断が出てくるでしょう。

また保険会社によっては、区切り方も制限されます。会社によってはセットを数種類しか用意していないという会社もあるようですので、自身が必要な組み合わせができる保険会社を選ぶ必要があると思います。

地震保険に加入するかどうかで大きな金額差が出ます

上記の項目に加え、地震保険に加入するかどうかでも大きな金額差が出ます。これは戸建ての場合、建物がどのような建物であるかによっても差が出やすいのですが、5年間の地震保険で10万とか15万円位かかるケースは珍しくありません。

火災保険が10年間の加入で最も安い(第1段階のみ等)セットで3万円とか4万円でも組める内容がある事を考えますと、地震保険は割と良い値段がするという気はします。もっとも最近の地震による被害等を考えますと、仕方が無い金額設定であるような気もします。

地震

地震保険は結構高い保険料になります。

地震保険で誤解されやすいのは、地震保険は単に地震による揺れだけで壊れた場合だけでなく、地震が原因の火事の場合にも保険金が下りるという点です(契約内容にもよります)。一般的な火災保険では、地震が原因の火事では保険金が下りません(これも恐らく契約内容によります)。

このあたりの説明は、保険加入の際に、保険会社か代理店から行わるとは思いますが、基礎知識としてどの位かかるかは把握しておく方が良いと思います。

保険会社は原則として自分自身で選ぶことが出来ます

この補償内容を選ぶ際に注意したいのは、保険会社によって、すべての選択肢があるとは限らないという点です。保険会社によっては、セットを数種類持っているだけで、自分が欲しい補償内容だけで保険に加入したいと思ったとしても、対応するメニューが無いという事もあります。

その場合は、欲しいメニューを持っている保険会社を選べば良いのですが、そもそも保険会社を選べるという事自体を知らない方もいらっしゃるようです。

保険会社選び

原則として保険会社は購入者自身が選ぶことができます。

住宅ローンを利用する場合には、火災保険の加入が必須とされるケースがほとんどだと思いますが、加入は必須でも保険会社は選ぶことができます。昔はローンを貸し出す銀行さん自身が、この保険は必須です、的な話で保険会社も確定のような話を進め方をした事もあるらしいのですが、今ではそのような話はほとんど聞かなくなりました。

ただ売主さんが保険会社を指定するという例は時々見る事が出来ます。この指定についてどれだけ法的な根拠があるのかは、詳しく調べてみないと分かりません。通常は、独禁法に引っかかるために違法であると思われるのですが、ひょっとしたら何らかの抜け道があるのかもしれません。

ただ、法的な根拠を示される事無く、売主さんから火災保険の会社を指定され、かつその保険会社が自分の欲しいメニューを用意していなかった場合には、本当にその保険会社を使ってよいのかを考えなければなりません。

火災保険の会社を指定する売主さんは売主さん自身が不動産会社であるケースが多いのですが、その場合には、法的な根拠があって指定しているのか、単に自社で手数料売り上げが欲しいが故に、違法と承知で指定しているのかを考えなければなりません。

問題があると思われた場合には、そもそもそのような会社から不動産を買って良いのか、契約内容にも問題は無いのか、といったあたりにまで突っ込んで考える必要がありそうです。

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