ふくろう不動産では不動産の仲介業の他に、戸建住宅のインスペクション(検査)を行っています。

当社のインスペクションには「健康配慮型のインスペクション」と「通常のインスペクション」の2種類を用意していますが、このページでは「通常のインスペクション」の費用と内容についてお話しします。

インスペクションとはどのようなものかについては「ホームインスペクション(建物検査)とは何かをご存知ですか?」のページをご覧ください。

また、注意しなければならないのは、ホームインスペクションと建物状況調査とは別、という事です。当社の検査はホームインスペクションの方であって、建物状況調査ではありません。この2つの違いについては、「2018年4月1日より宅建業法が代わり、建物状況調査の項目が加わりました」の記事で説明していますので、違いが分からない方は、こちらの記事をご参照ください。

インスペクションを行えるのは原則平日のみです

まず最初のお断りですが、インスペクションをお受けできるのは原則平日のみとさせて頂きます。当社は売買仲介を業務の中心とさせて頂いておりますので、土日や祝日は物件の案内等で時間を空ける事が出来ません。たまたま週末で予定が空いており、かつタイミングよく検査ができるようであればお受けする事もありますが、原則は平日のみとお考え下さい。

この点は予めご了承頂けますよう、お願い申し上げます。

当社のインスペクションは4つの調査ポイントに特化しています

最近ではようやくインスペクションが一般的になり、このインスペクション業務を受けている会社も多くなってきました。

その中で当社は4つのポイントを強化したインスペクションを行っています。4つとは、
・目視とサーモグラフィカメラによる雨漏りに対するチェック
・レーザーレベルを使った建物の傾きに対してのチェック
・床下探査ロボットや金属探知機を使った基礎と床下のチェック
・サーモグラフィカメラと普通のカメラを使った屋根裏の雨漏り跡や金物のチェック
の4つです。各々詳しく説明します。

サーモグラフィカメラを使い、雨漏りの可能性を厳しくチェックします

ふくろう不動産の検査は、サーモグラフィカメラの使用を標準としています。

戸建住宅は見える部分よりも見えない部分に大きな問題が隠されています。その見えない部分を見えるようにすることで、重要な情報をお客様に提供できると考えています。例えば下の画像をご覧ください。

サーモ画像事例1

戸建住宅の外壁を写したものです。見た目は全く問題ありませんが、壁の一部に水が残っている可能性があります。

上の写真は戸建住宅の外壁をサーモグラフィカメラで写したものです。写真中央のバルコニーの下の部分は見た目では全く違いが分かりませんが、サーモグラフィカメラで撮影すると、温度差がはっきりと出ています。

写真中央のSp1と書かれた十字の部分の温度は38.3℃、Sp2と書かれた十字の部分の温度は34.3℃と4度近い温度差があります。温度が低いSp2の部分には水が入っている可能性があります

これが必ず雨漏りになると決まった訳ではありませんが、将来雨漏りを起こす危険性がありますし、現時点でも雨漏りが起きているのに室内からは見えないため気が付いていないだけということもあります。

外からこのような状態が確認できた場合には、室内から同じ場所をサーモグラフィカメラで撮影し、室内から見た同じ場所や近い場所の雨漏りの可能性について確認することになります。

このような温度差は多くの建物で見ることができます。もっとも外壁は水を通していても内側の防水シートで防水が行われているのであれば、これがすぐに雨漏りする訳ではありません。

ただ、このような壁に水の滞留が認められる部位があまりにも多いようであれば、その建物の防水はあまり優れていないと予想することができます。

建物の傾斜を見ることで、劣化や地盤の状況を確認します

建物の傾斜も見た目では分かりにく内容の1つです。もちろん一目で傾きが分かる建物もあります。一目で分かる建物はもちろん問題ですが、見て分からない程度の傾きであっても一定以上の傾きがあれば問題が出ている可能性があります。

ふくろう不動産では日本ホームインスペクターズ協会の基準で考えていますので、1,000分の3未満の傾きであれば問題なしとしています。これ以上の傾きがあった場合にはお客様にその旨報告しています。この傾きの調査にはレーザー測定器を使用しています。

墨出し器で垂直を確認

真壁であれば柱が見えますので、その柱の線とレーザー測定器の線をとりあえず合わせてみます。この建物ではぴったりと線が揃います。

レーザー測定器を使用し、壁と床の傾きについてチェックします。傾きがある理由には建物の劣化や地盤の沈下、施工不良などが挙げられますが、どれもお客様にとって良い話ではありません。

当社では1,000分3未満は問題なし、1,000分の3~6は問題がある可能性があり、1,000分の6以上は問題であるとしていますが、この1,000分の6の傾きは意外と見ただけでは分かりません。ですので、レーザー測定器を使い、判断するようにしています。

床下を見ることで施工レベルと基礎の状況を確認します

床下のチェックも重要なチェック項目です。戸建住宅はどの建物も見た目はきれいに作ります。しかし見えない部分にこそ施工のレベル差が出ます。また床下は建物の構造上重要なポイントがたくさんあります。

床下の参考例

床下は点検口から見える範囲だけでもこういった情報が得られます。必ずチェックしておきたい部分です。

床下のチェックは点検口と換気口から確認できる範囲で行った上、床下探査ロボットを使って写真撮影を行い、問題がないかどうかを確認します。

床下探査ロボット

リモコンで動くキャタピラ付きの車に、デジタルカメラを載せた床下探査ロボットです。

床下は戸建住宅の性能を確認するためにはぜひ見ておきたい部分です。しかし実際に床下で見える部分は少なく、点検口から確認できるのはほんの一部でしかありません。

だからといって、戸建住宅を購入する人が実際に床下に潜ってチェックするのはあまり現実的ではありません。また床下に入ってしまうことで、床下から出られなくなったり、ケガをしたり(ところどころ釘が出ている場所などがあり、意外と危険だったりします)、逆に建物を傷つけたりする可能性があります。

そういった危険を避けるために、当社では人の代わりに床下調査ロボットにチェックさせることにしています。

ただし、床下にも色々なタイプがあり、このロボットが入る事ができない床下も結構あります。床下に給水管や給湯管が張り巡らされていたり、根がらみが多く、ロボットが通れないという床下も意外と多くあります。この場合には、点検口から見える範囲のみの検査となります。

床下も含め、基礎コンクリートについては、ひびのチェックや水分量のチェックも並行して行っています。ひび、クラックをどのように確認するかについては「住宅の基礎のひび・クラックは幅とどの方向にひびが入っているかを確認しましょう」でお話ししたような内容をチェックしています。

屋根裏は見える範囲でのみチェックします

屋根裏については、屋根裏点検口から見える範囲のみのチェックをしています。点検口から覗き、写真を多くとり、後でその写真画像を拡大して、雨漏り跡や金物の取付ミスなどが無いかをチェックしています。

野地板の雨漏りの可能性

屋根裏は後から画像を拡大しないと、雨染みの跡などは分かりません。

屋根裏は暗く、その場の視認では問題があっても分からない事が多いために、ストロボ撮影を行った画像を持ち帰り、後から詳しくチェックするようにしています。

屋根裏野地板部分のサーモ画像

屋根裏も撮影できる範囲でサーモ画像を撮影してチェックしています。

サーモグラフィカメラによる雨漏りのチェックは壁だけでなく、屋根裏部分も出来る範囲でチェックしています。点検口からですと撮影できる範囲が限られますので、チェックできるのは一部だけですが、それでも問題がありそうかどうかの判断の助けになる事もあります。

ふくろう不動産で重点的にチェックしない項目もあります

ふくろう不動産では見えない部分のチェックに力を入れています。逆に見える部分については、一通り見るだけで細かなチェックを行いません。

例えば電気設備などの動作確認や、建具の取り付け状況などを重点的に見ることはありません。同様に内装の仕上げ状況のチェックもありません。

原則として消耗品と思われる部分については、建物の資産価値への影響が小さいと思われますので、こちらは簡単に見るだけにしています。この部分につきましては、お客様ご自身で確認してもらうよう、アドバイスしています。

検査費用は税抜58,000円としています

当社のこのインスペクション費用は税抜58,000円です。

営業エリアは、千葉県の千葉市、八千代市、習志野市、船橋市です。これ以外の当社から近い首都圏エリアにつきましては、原則としてプラス1万円で承っています。更に遠方の場合にはプラス2万円のケースもあります。あまりにも遠方の場合には、申し訳ないのですが、お断りさせて頂くこともあります。この金額に消費税が加えた金額が実際のお支払金額になります。

お支払いは当日現金でのお支払いをお願いしております。こちらも詳しくはお問い合わせください。

検査時間は3時間を目安にお考えください

これらの検査にかかる時間は概ね3時間です。売主さんの方から30分程度でお願いしますと言われることも多いと思いますが、何とか検査時間を3時間以上確保して頂けますよう、皆様にお願いしています

サーモグラフィカメラの撮影枚数は多い時には200枚以上撮影します。その日の天候にもよりますが、建物の内外を多数撮影しますので、その時間だけでも1時間では終わりません。

時間のイメージ

お昼前後を中心とした3時間位の時間を取ってもらえますと助かります。

また床下のチェックに時間がかかるケースが多々あります。可能であれば5時間近く時間を取っていただくことが望ましいのですが、さすがに長時間は売主さんが了解しないケースも多いので、何とか3時間で収めるようにしています。

これは依頼されるお客様から売主さんや不動産会社さんに対し、事前に説明して頂き、ご了解を取って頂けますよう、よろしくお願いいたします。

また、検査日はサーモグラフィカメラによる判定が精度高くできるような日と時間帯を指定させて頂いています。具体的に言いますと、雨が降ってから5日以内(できれば3日以内)の晴れた日のお昼前後の検査をお願いしています。

雨が降ってから5日以内でないと、雨漏りがあってもその水が乾いてしまい、サーモグラフィカメラでは検出されない事があるからです。また、計測日当日の1日の温度差が5℃以上ないと、正確に水の有無を判断できないことがあります。また、風があまりにも強い日も外壁の温度が変な下がり方をするため、風速5m以上の日も検査には適しません。そのため、温度の高い晴れた日で風が弱い日のお昼前後に計測・調査をさせてもらえるようお願いしています。

検査日当日に雨が降りますと、サーモグラフィカメラの調査はほとんど無駄になってしまいますので、天気予報を見ながら、前日までスケジュールを調整することもよくあります。

このように時間はかかり、条件も細かいのですが、その分単に目視で見るだけのインスペクションとは異なり、皆さんが満足して頂けるレベルの検査を行えると自負しています。

インスペクションの結果は翌々日を目途に郵送でお送りします

インスペクションの結果報告書ですが、こちらは検査日の翌々日を目途にお客様に報告書を発送しています。当日の検査終了時刻に提出できないのは、サーモグラフィカメラで撮影した結果分析に時間がかかるからです。

サーモ画像は大体200枚前後

サーモ画像は大体200枚前後あり、すべての画像をチェックします。

サーモグラフィカメラを単にオート機能で撮影してしまいますと、建物内に水が滞留しているかどうかの確認が正確にできません。そこで撮影したデータを自宅のPCで確認した後に、最終結論を出すようにしています。

具体的には温度幅の設定をデータ上で変更して最初の判断に問題が無いかどうかを確認する作業を行うことになります。

インスペクションを受けるタイミングは契約前が望ましいです

このインスペクションを受けるタイミングは、申込金を支払った後の売買契約前が1番理想的です。通常の不動産取引では、申し込みから契約まで1週間近い期間があります。そして契約前であれば、最悪建物に大きな問題があった場合には契約を締結しなければ、売買で損をすることがありません。

契約のイメージ

建物検査(インスペクション)を受けるのは契約前が望ましいと思っています。

また、申し込みを行うくらい強く買う意思を見せないと、売主側が検査を認めてくれないこともあるため、このタイミングが1番良いのではないかと考えています。

実際には建物検査にもタイプがあり、当社の検査は契約前に行うのが有効なタイプという事もあります(「建物検査(インスペクション)会社の選び方は依頼者の目的と検査レベルで変わります」参照)。

これは購入する戸建住宅が中古であっても新築であっても同じです。中古住宅の場合は人が住んでいることもあり、完全なチェックができないこともありますが、それでも目視だけのインスペクションと比べると、はるかに高い精度で建物のチェックができます。

このインスペクションを受ける時に必ず必要なのは、売主の許可を得ることです。最近ではこの検査、インスペクションが一般的になってきましたが、まだまだ嫌がる売主さんや仲介業者さんも数多くいます。

逆に検査を受けることを嫌がる会社かそうでない会社かを見ることでも、その会社の姿勢や建物に対する自信を判断できます。

もちろん契約後であっても売主が了解すれば検査を受けることも可能です。検査後に何か問題があった場合、契約の解約は難しいことが多いのですが、問題が出た部分については改善を要求することも可能です。新築住宅の購入を契約して内覧会の際に見て欲しいという方は、このタイミングでインスペクションを依頼されるのが良いと思います。

瑕疵保険の検査や耐震診断、フラット35の適合認定とは別の検査です

建物の検査には、耐震診断やフラット35の適合認定などを行う検査もあります。しかし当社の検査はこれらの業務を含んでいません。この点は予めご了承ください。

ちなみに、これらの金額の目安ですが、
瑕疵保険が付けられるかどうかの検査 6万円
上記の検査プラスフラット35の適合検査 7万円
上記の検査プラス耐震診断  12万円
です。

検査に加え、証明書が必要な場合には、
耐震基準適合証明書の発行 3~5万円(改修の有無により金額が異なります)
フラット35の適合証明書の発行 5万円
が、追加費用としてかかります。

実際にはこれよりも安い金額で検査等が行えますが、余裕を見てこの位金額を取ってもらえますと確実です。

詳細は、ふくろう不動産までお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちらです。

検査報告書のサンプルもご確認ください

こうした言葉だけですと、どのようなインスペクションなのかのイメージがしにくいと思います。そこで次のページに「6-04.戸建住宅のインスペクション内容を報告書からご確認ください」という内容を記載しました。検査内容はこちらを見ていただいた方が分かりやすいかもしれませんので、こちらのページもご確認ください。

建物検査を行う会社はたくさんありますが、ふくろう不動産は検査機器が充実しており、その分精度が高い検査ができます。検査会社を選ぶ際にはいくつか候補を選び、話を聞いてみることが重要だと思いますが、その候補の中にぜひ当社も入れて頂きたいと思っています。

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