ふくろう不動産では、お客様が購入を検討されている土地や建物に問題がないかどうかを確認するために、様々な検査機器を使い、調査・確認をしています。このページではその中の1つ、ホルムアルデヒド検知器についてお話しします。

住宅のせいで化学物質過敏症になる人も一時期は多く出ていました

皆さんは、シックハウスという言葉をご存知でしょうか。これは住宅内の空気が何らかの理由により化学物質に汚染され、その結果住んでいる人の健康に影響を与える可能性がある住まいのことを指します。

化学物質は建材から出ている場合もあれば、家具などから出ている場合もあります。2000年頃はこのシックハウスが大きな問題となり、めまいや吐き気、湿疹などに悩まされるなどの健康被害を訴える方が数多く出てきました。

しかし2003年の建築基準法改正により使う建材が規制され、24時間換気が義務付けられるようになり、最近では以前ほど化学物質過敏症の話を聞かなくなりました。

規制されたのは化学物質の一部ですし、これですべてのシックハウス対策が完全という訳ではありません。ただもっとも影響が大きいと思われていたホルムアルデヒドの規制が入ったことにより、少しは安心できるようになりました。

規制はありますが、どの建物も化学物質の検査を行っている訳ではありません

ただ、建設業者のすべてが基準を守っているかどうかは分かりません。また何かの間違いでホルムアルデヒドの発散が多い建材が使われ、住まいのホルムアルデヒドの濃度が高くなっていることがないとは言い切れません。

ましてや中古住宅の売買ではホルムアルデヒドの濃度を確認することはまずありません。そこでふくろう不動産では下記の検査機器を標準で使用し、チェックしています。

ホルムアルデヒド検知器本体

ふくろう不動産で使用しているホルムアルデヒド検知器FP-30です。国産の理研計器製です。厚生労働省指定の検査機器でもあります。

これは理研計器が作っているFP-30という測定器です。ホルムアルデヒド測定器にも色々ありますが、シックハウスなどの調査用に使用できる機器は、厚生労働省で指定しています。厚生労働省の指定機種は全部で13種ありますが、このFP-30もその指定機種の1つです。

ホルムアルデヒド検知薬(中身)

ホルムアルデヒドの検査には毎回こういった検査薬が入ったタブレットを使います。このタブレットは使い捨てで、普段は密閉し、冷蔵庫に保管しています。

ホルムアルデヒドの濃度を数値で示し、住宅の安全性を確認するようにしています

この機種の良いところは、検査薬の色などから判断する訳ではなく、ホルムアルデヒドがどのくらい空気中に含まれているかが数値で出てくるところです。数値で見ることができるため、判断ミスの率を減らすことができます。

ホルムアルデヒド検知器表示画面

ホルムアルデヒド検知器の表示画面です。色ではなく、数値で濃度が表示されます。これは計測中の残り時間を示しています。

実際に当社の事務所でホルムアルデヒドの検査を行ったところ、0.02ppmという数値が出ました。厚生労働省の目標値は0.08ppmですので、何とかその数値を下回りました。新しい机やテーブルがありますので、その影響が若干あったのではないかと思われます。

もっともシックハウスの原因となりそうな化学物質はホルムアルデヒドだけではありません。他にもトルエンやキシレンなど多くの化学物質が健康に影響を与える可能性があると言われています。厚生労働省でも問題がありそうな物質13種類について、このくらいにしたいという指針値を発表しています。

化学物質の室内濃度指針値

厚生労働省が定める室内空気中化学物質の室内濃度指針値の一覧表です。13種類の化学物質が指定されています。

本来であればふくろう不動産でもすべての化学物質について調査し、お客様に安全な住まいを提供したいと考えていますが、現状では1番問題が起きそうなホルムアルデヒドのみチェックし、お客様に情報を提示するようにしています。

ふくろう不動産ではさまざまなチェックを行っていますが、このホルムアルデヒドのチェックには30分の時間がかかりますので、まずはこの検知器を動かし、他のチェックと並行してホルムアルデヒドの濃度を確認するようにしています。
こういったチェックを続けることで、お客様が問題がある建物を選ぶ確率を少しでも低くできれば良いと考えています。

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