電磁波についての記事やサイトを色々とチェックしていますが、その中で内容が怪しいのではと思われれる話もたくさんあります。ただ、その話が本当に間違っているのかも実際に調べてみないと分からないことも多いと思います。

そこで、サイトなどで取り上げられている話が正しいのかどうか、自分で計測できる範囲で調べてみることにしました。今回はアルミホイルについてです。

アルミホイルが電場を止める効果があるかを調べてみました

まずは電場を止める効果について調べてみました。

1階床の電場

まずは事務所内の床の電場をそのまま測ってみました。20V/mと問題の無い範囲です。

試しに当社の事務所の床面の電場を調べてみました。電場は25V/m未満であればまあ問題は無いと言われており、幸い基準値以下の数値となっていました。

アルミホイル上の床の電場

床にアルミホイルの切れ端を置き、その上から電場を測ってみました。

同じ場所にアルミホイルの切れ端を置き、電場を測ってみましたが、数値が下がるどころか26V/mと上がってしまいました。アルミホイルが床面の他の部分とも接していますので、そこから電場を拾ってきているのかもしれません。そこで別の場所でも調べてみました。

電場が高い床面

コンセントの近くで電気配線が通っていると思われる場所で、電場の高い部分がありました。

同じフロアの床面で電場の高い部分を探していたところ、コンセントの近くで高い電場を計測できる場所がありました。では、この場所にアルミホイルを置くとどうなったかが、次の写真です。

電場が高い床面にアルミホイル

同じ場所にアルミホイルを挟んで電場の数値を測ってみました。

こちらでは逆にある程度電場の数値が下がっていました。
この計測箇所は5cmも位置が違うと、5から10V/mも数値が異なる場所です。アルミホイルを敷くことで、周りの電場にも影響され、数値が異なるのではないかと思います。この結果を見る限りでは、アルミホイルには電場を遮断する効果は無いようです。

次にアルミホイルではなく、カーペットや対応商品は電場を止めることができるかを調べました。先程床で20V/mという電場を計測した場所に、いつも敷いているカーペットの上から計測してみました。

カーペットの上の電場

カーペットの上から同じ場所の電場を調べてみました。

同じ場所をカーペットの上から測ってみましたが、電場は17v/mと3V/m下がっただけです。これはカーペットが電場を減らしたのか、他の部位の部分の電場を拾って、結果的に減ったのかは分かりません。

カーペットの使用は結果として電場が下がることがあるけれども、効果があるかどうかは測ってみないと分からないようです。

電場対策商品だとどのくらい電場が下がるのかを調べてみました

比較のために、電場対策商品では、どのくらい電場が下がるのかを調べてみました。先程95V/mを計測した場所に対策カーペットをセッティングして電場を測った写真が次の写真です。

対策商品利用の場合の電場

明らかに違うと思われる数値に変わりました。

90V/m以上出していた床面ですが、同じ場所で4V/mと大きく下がりました。きちんと対策が取られている商品であれば、電場は下がるようです。この商品ではカーペットの下からアースを取っており、そのアースの効果で電場を下げられる仕組みです。このアースを取るために、今回はプラグインアースを使いました。

カーペットとプラグインアースを接続中

この商品はアースで余分な電場を逃がしています。

ちなみに同じ製品でアースを取らないと、このような結果になります。

アースを取っていない場合の電場

同じ電磁波対策商品でもアースを取らない場合は、電場の下がり方は大きくありません。

同じ商品をアースを取らずにそのまま利用すると、少しは電場を下げる効果があるかもしれませんが、大幅に下がるという範囲ではありません。95V/mから48V/mですので、確かに下がってはいますが、これはカーペットを敷いた範囲の電場をある程度拾っているため、電場が下がったのではないかと思われます。

こういった商品とアルミホイルを比べてみると、アルミホイルで明らかに電場が下がるという効果は無いと思われます。

アルミホイルと磁場の関係について調べてみました

電場については効果がありませんでしたが、磁場についてはどうでしょうか?パネルヒーターの磁場の強い部分で見てみました。

パネルヒオーター前の磁場

パネルヒーターのダイヤル近くは結構磁場が強く出ています。しかし少し離れると3mG未満に下がりますので、実用上は問題ありません。

パネルヒーター前の磁場の強い部分では23.89mGの磁場が計測されました。同じ位置でアルミホイルを前面に付けてみます。

アルミホイルをパネルヒーターに

磁場計測器の位置を変えずに、アルミホイルをパネルヒーターにかぶせてみました。

同じ位置でアルミホイルをパネルヒーターにかぶせた上で、磁場を計測しましたが、磁場はほとんど変わりません。低周波の磁場については、回り込んでいるのか、アルミホイルに磁場を防ぐ効果が無いのか、どちらかなのかは分かりませんが、前面にアルミホイルを付けただけでは、磁場を止める効果は無さそうです。

実際に調べてみないと分からないことが多いようことが分かりました

今回アルミホイルについて、切れ端で簡単に調べてみましたが、低周波の電磁波、電場と磁場についてはどうやら効果が無さそうという結果になりました。計測方法に問題があるのかもしれませんが、ちょっとアルミホイルを使った、という形では電磁波を防ぐことは難しそうです。

理屈で考えれば、何かしらアースを取らないと電場を下げることができません。今回の計測結果もその理屈を裏付けることになりそうです。

磁場についても距離を取る以外、何かしらの遮蔽物では簡単に防ぐことができないと言われています。少なくともアルミホイルでは、低周波の磁場を防ぐことはできないようです。

アルミホイルは高周波の電磁波を反射すると聞いたことがありますので、高周波の電磁波には何かしらの効果があるのかもしれませんが、低周波の電磁波に対しては、恐らく何も影響しないと思われます。

ただアルミホイルは電磁波を遮る効果は薄いのかもしれませんが、壁や床などからでる化学物質を押さえる効果は結構高いと聞きます。人によっては、壁と床一面にこのアルミホイルを貼っており、それで何とか部屋の中に住める、という方もいらっしゃいます。

ですので、その部屋に住むと体の調子が悪くなる、という方は電磁波の問題は無くとも、化学物質の問題があるかもしれませんので、アルミホイルで部屋を包み込むという方法が全くダメという訳でも無いようです。

ふくろう不動産では電磁波の調査を行っています

ふくろう不動産は不動産を購入されるお客様が健康に害のある建物を選ばないように、事前に電磁波も含めた建物検査を行っています。また、不動産購入のお客様向けのサービスとは別に、電磁波の調査も単独で行っています。詳しくは「3-02.仲介業とは別に電磁波測定サービスも行っています」のページをご覧ください。

また、ふくろう不動産がどのような会社なのかについては「ふくろう不動産とは」のページをご覧ください。また、ご相談・ご質問などございましたら「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ご連絡を頂ければと思います。

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