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4-05.建売住宅会社の物件や営業マンにも注意する点があります

この記事の所要時間: 1837

新築の戸建住宅を手に入れようと考えた場合には2つの選択肢があります。自分で土地を購入して注文住宅を建てるか、完成された建売住宅を購入するかです(注文住宅には建築条件付き住宅もありますので、考え方によっては3つとも言えます)。このページでは建売住宅を購入しようとした場合の注意点についてお話しします。

建売住宅のメリットはイニシャルコストが安いことです

建売住宅を注文住宅と比べた時、建売住宅の最大のメリットは費用を安く済ますことができる点です。この辺りについて、もう少し詳しくお話しします。

販売価格自体は注文住宅よりも安いケースが大半です

建売住宅は売られている価格自体が、注文住宅と比べると安いケースがほとんどです。これは安く済ませられるような工法を使っていることと、安く済ませられる材料を使っていることの2つで成り立っています。

セット的な安さ

建売住宅にはセット的な安さを感じます。安くなる工法と材料の安さがそれを支えています。

安く済ませられる工法とは、簡単に言えば、早く建てられる工法ということです。建売住宅の建設にかかる日数は本当に少なく、あっという間に完成します。

これは工期を短くすることで、借入金の金利負担を少なくすることと、工事にかかる人件費などを下げる効果が出ます。そのため時間がかかるような要素は一切入らないような建物になります。

例えば内装や外装で左官材や吹付などを使うことはまずありません。内装であればクロス、外装であればサイディングの方が工事を早く終わらせることができるため、そちらを利用します(材料自体が安いという理由にもよります)。建物の形や屋根の形も複雑にすることはありません。単純な形の方が工期が早くなるからです。

階段なども分かりやすい例です。昔は階段や大工さんが作り込んでいましたが、建売住宅の階段はユニットを購入して組み立てるだけです。価格自体が安いという点もありますが、工期が早くなるのは工事費を下げる効果が本当に大きいため、早く作ることでができる材料、工法が選ばれます。

ドアやドア枠などもそうです。最近のドアは枠とセットで買うことができ、現場では組み立てるだけとなっています。

ではこの工期が短いことが購入するお客様に何か不都合があるかと言われれば、工期を短く済むような内装や外装が気に入らないということが無い限りは、特に問題は無いと思います。

また材料自体も安い材料を使います。例えば木造軸組の建物の場合、構造体となる柱や土台にヒノキを使うということはまずありませんし、太さが4寸角の部材を使うこともまずありません。

使う材料は建売会社によって異なりますが、3.5寸角の集成材が多いと思います。ちなみに3.5寸の集成材でも長期優良住宅の認定は問題なく取れます。では4寸の柱などは意味がないかと聞かれれば、それはまた別の話で、メリットが数多くあります。

建売住宅ではつなぎ融資が不要で、仮住まいの必要もありません

建売住宅は建物自体の価格も安いのですが、最初から土地と一緒に購入できるため、つなぎ融資の必要はありませんし、仮住まいの費用などもかかりません

仮の住まいのイメージ

土地と建物を1度に購入することができるため、つなぎ融資や仮住まいなどが必要ありません。

注文住宅を土地購入から始めた場合で、かつ土地購入時にも住宅ローンが必要な場合には、つなぎ融資が必要となるケースがあります。住宅ローンの決済が建物引き渡し時でなければ行われないことが多いからです。ですが建売住宅では土地と建物を一緒に購入しますので、つなぎ融資の必要はありません

また、建売住宅は購入後すぐに住むことができます。これも注文住宅であれば土地購入時から建物引き渡し時までに時間がかかります。賃貸住宅に住んでいる場合には、建物建設中も当然賃料が発生します。この期間が半年だとしても、その間の費用はそれなりの額になります。

建物自体の価格に比べれば、これらの費用はちょっとしたものに思えるかもしれませんが、計算してみると意外と大きな金額になります。注文住宅か建売住宅かのどちらかを考えている人は、こういった費用も忘れずに計算に入れるようにしてください。

価格が明快で追加で出さなければならない費用もあまりありません

会計まで値段が分からない

高いお寿司屋さんのように、会計するまで値段が分からないということはありません。

さらに建売住宅の費用的なメリットについて述べます。注文住宅の場合、当初に考えた予算の範囲内で収まることがあまりありません。建設途中に要望などが出てきて、追加工事などが発生することが多いからです。

統計を取った訳ではありませんが、5~10%位の工事金額アップは普通にあります。建売住宅の場合、最初に全て費用が掛かるものについて把握できていれば、追加の費用がかかることはありません。

値引き交渉しても建物性能に影響を与えません

この話は少し微妙なところがあります。住宅建築は家電などのような出来上がり品を購入する訳ではありません。家電であればいくらで購入したとしても、同じものを手に入れられます。値切って購入したからと言って、家電製品のパーツが欠けるとか性能が劣るという事はありません。

値引き交渉イメージ

建売住宅であれば、値引き交渉しても建物が変わることはありません。

しかし住宅の場合は必ず同じものとは限りません。注文住宅の場合には契約の後、つまり金額が確定した後に工事が始まります。どの建設会社も企業である以上、常に一定の利益を出そうとします。どんな値引きが行われたとしても、当然その中から利益を確保しようとします。そしてその確保がどのような形で行われるかは分かりません。

これがハウスメーカーのような、部材が決まっている会社であれば大丈夫かと言えば、必ずしも大丈夫とは言えません。ハウスメーカーであれば、提携している工事会社が決まっています。そして大きく工事費用を大きく値切られた場合、値切られた分だけ安く工事会社に発注するかもしれません。

また、金額が安くても受けてくれる会社、レベルの低い会社に工事を依頼するかもしれません。金額を値切った影響がどこに出るのかは簡単に判断することができません。では値切らなければ問題は出ないかと言えば、それはまた別の問題だったりします。

しかし建売住宅であれば、既に完成している建物ですので、金額を安く買いたたいたとしても、建物自体がその理由で変わるということはありません。金額については気兼ねなく交渉できるというのもメリットの1つではないかと思います。

実物があるためイメージしやすいのも建売住宅のメリットです

建売住宅は購入を検討している時点では、建物が完成しています(建設途中の場合もあります)。ですので、実際に購入する建物そのものを見ることができますので、イメージとギャップがあるということが原則としてありません。

実際の建物

実際に建物が建っているため、イメージとの違いに悩まされることはありません。

部屋の広さや明るさは、図面や数値を見ても実際に正しくイメージすることはなかなか難しいものです。また壁紙や外壁の色合いもカタログやサンプルを見ただけで雰囲気を掴める方も多くありません。小さなサンプルを見るのと、大きな面で見るのでは、同じ材料を見ても受け取るイメージが大きく異なるからです。

建売住宅であれば、実際に本物がありますので、本物を見てイメージを掴むことができます。ですので、完成したものとイメージが違う、というミスは避けることができます。

建売住宅は建設途中が見れないため、正確な住宅診断はできません

ここまでは建売住宅のメリットを中心にお話ししましたが、当然デメリットもあります。最大のデメリットは、建売住宅は建物の施工レベルが判断できないことです。

建物の性能を判断するには、建物の設計レベルと施工レベルの両方を考えなければなりません。建物の図面がしっかりと揃っていれば、設計のレベルはある程度判断できますが、施工レベルは建設中の現場を見なければ正確な判断はできません。

聴診器

一度建物が建ってしまうとその建物に欠陥があるかどうかを判断するのはほぼ無理です。

建物が完成した後でも専門家に見てもらえれば分かるとお考えの方もいるかもしれません。ですが建物は1度完成してしますと、その内容、特に施工レベルを正確に判断することは不可能です。

例えば、ベタ基礎の底面の鉄筋のかぶり厚を判断しようと思えば、コンクリートが打たれる前に鉄筋を見なければなりません。ですが、コンクリートが打たれた後では何も判断することができません。

木造住宅で使われる構造金物などもそうです。適合外の金物が使われていたり、釘やビスが打たれていない場合であっても、完成後は見ることができません。完成後にチェックできる部分は本当に一部でしかないのです(だからといって、完成後のインスペクションに意味がないということではありません)。

最近では工事中にも中間検査などが入るので、今では問題ないと主張される方もいます。全く検査がないよりもましですし、明らかな欠陥住宅は検査ではじくことができると思いますが、これらの中間検査はそれほど高いレベルのものではありません

検査員のレベルや熱意にもよりますが、先程話した欠陥例はほとんどノーチェックで通るのではないでしょうか。一般的な中間検査ではなく、きちんとした調査会社に本格的な工事中の調査を依頼しないと、欠陥の原因となるような問題はそのままとなる例が多いと思います。

建売住宅は欠陥住宅の比率が多いとも言い切れません

欠陥住宅のイメージ

建売住宅だからといって、欠陥住宅の率が高いとは言い切れません。

建売住宅は注文住宅と比べて欠陥の比率が高いと主張される方もいます。これについては少し微妙な気がします。これは建売住宅に欠陥住宅が無いという話ではなく、注文住宅でも欠陥住宅である率がそれなりにあるからです。

現場管理がきちんとしている工務店と比べると、建売住宅の方が欠陥の比率は高いかもしれませんが、注文住宅一般と建売住宅一般で比べた場合、どちらが欠陥比率が高いかというのは正確なところは分かりません。

もっともこれは注文住宅と比較して、特に率が高い訳ではないという話であって、建売住宅の建物に欠陥住宅がないとか、少ないとかいう意味ではありません。

耐久性や資産価値については一般的には差が出ません

資産イメージ

注文住宅でも建売住宅でも資産性に大きな差はつきません。

また、注文住宅の方が建売住宅と比べて資産価値が高い、とか耐久性が高い、と主張される方もいます。まず耐久性についてですが、それはどのような設計をしているかによりますので、一律に注文住宅の方が耐久性が高いとは言い切れない気がします。

耐久性が高い設計とは、腐りにくい部材が使われているか(材料の選択)、腐りにくい作られ方をしているか(基礎の高さや換気能力、雨漏り対策がコーキング等に頼っていないかなど)、設備の交換が簡単にできるようになっているか(設備の位置や種類、配管の設計など)などによって変わってきます。

これは注文住宅だからとか建売住宅だからとかによらず、設計のレベルで変わってきますで、建売だから一律に低いという事ではないと思います。

資産価値については、更に差が出ないと思われます。これは不動産の中古価格を見ていて思うのですが、中古住宅で注文住宅の方が建売住宅よりも価格が高くなっているかと言えば、それほど大きな差を感じません

チラシの売り文句に、○○ハウスの建築と書かれていることはありますが、それは本当に大きなセールストークになっているとは思いにくい状況です。外観や内装の美しさ度合いによって価格に差が出ることはありますが、注文住宅だから資産価値が高いと言い切れるような差は出ないと思います。

ただ、注文住宅の方が愛着が出ているせいか、きれいに使う率や長く使う率が高いような印象はあり、結果として資産価値が大きく落ちないで済むということはあると思います。

不動産のスペックを判断できる能力がより要求されます

高性能のイメージ

建売住宅の購入を考える人には、建物のスペック、性能を理解する能力が必要です。

こういった内容を考えてみますと、一般的に言われている建売住宅のデメリットはさほど特別なデメリットではない気がします。ただ、建売住宅は建築途中を見ることができませんので、より建物の性能を見る目が要求されると思います。

建売住宅では建物が完成しており、パンフレットなど間取りや設備についての資料があるため、建築の図面に大きな注意を払わないかもしれません。ですが、建設途中が見えないのであれば、通常以上に設計上の問題がないかどうか、図面をより詳しく見なければなりません。

注文住宅を考える人であれば、建物についても勉強する人が多いですし、メーカーや工務店の特徴などを良く調べています。

しかし最初から建売住宅のみ検討されている方は、建物の雰囲気や立地などを考えても、建物そのものについてはあまり勉強されない方が多いように感じます。そのせいかどうかは分かりませんが、建売住宅の中には、見た目のみを重視して、建物性能が低い建物がそれなりの率であったりします。

最近の建売住宅は性能的にもそれほど悪くないものも増えていますが、それでも未だに問題がある建物もあります。どのようなレベルの建物なのかを判断できる能力は、注文住宅を選ぶ以上に要求されるのではないかと思います。

建売住宅の営業マンはアドバイザーにはなりにくいタイプです

相談者のイメージ

すべての人がそうだとは言いませんが、建売住宅の営業マンは相談者としては適していません。

注文住宅であれば、複数の会社の営業マンと話をすることで、建物の勉強になりますし、良い営業マンであればアドバイザー的な存在になることもあるという話を別のページでしました(「4-04.ハウスメーカーにも得意なジャンルと苦手なジャンルがあります」参照)。

ただ、建売住宅の営業マンは、アドバイザータイプになれる営業マンは少ないように感じます。理由の1つとして、建売住宅の営業マンは建物よりも、不動産としてその建売住宅を売ろうとするタイプが多いため、建物の知識があまりないことが多いということです。タイプとしては売買仲介の不動産の営業マンと近いタイプです(「4-01.売買仲介の不動産会社は建築には詳しくありません」参照)。

また、対象としている建売住宅を売らんかなの気持ちが強いため、建売住宅の営業マンは買い手の話をじっくり聞くということがあまりありません。

これは注文住宅であれば、買手の話を聞いて、建物の間取りや内容を変えたり、建物金額を安くする方法を考えたりと、打てる手がたくさんあるのに対し、建売住宅ではその不動産を買うか買わないか、値段をいくらにするかの選択しかないため、相手の話をあまり聞く必要がないということもあります。

建売住宅の営業マンは、決められた物件を売るためのセールステクニックに特化しやすいため、建物全体や不動産全体の話では参考になる話が少ないのではないかと思います。

結局建売住宅はお得なのでしょうか

住宅イメージ

結局建売住宅はトクなのでしょうか?

こういった諸々を考えて建売住宅の購入は得かどうかを考えると、建物と不動産について見る目があり、かつ建物に大きな要求をしないのであれば、トクになることもあると思います。

建物に大きな要求をしないというのは、建売住宅で高いレベルの性能を持つ建物はほとんどないからです。先程は注文住宅と比べても平均すれば大きな差はないと話しましたが、それは注文住宅でも高いレベルの建物が少ないからであって、本当に性能が高い建物を望むのであれば、レベルの高い建設会社に注文住宅を頼むしかありません。ですが、そこまでの性能を望まないのであれば、建売住宅でも問題ないことが多いと思います。

資産性ということを考えても、戸建住宅の資産性のほとんどはその土地、立地に影響されます。資産価値を確保したいのであれば、立地を最大限優先して、建物にはあまり費用を掛けないというやり方が効率的なやり方です。戸建住宅の資産価値については「2-04-02.戸建住宅建物の資産価値について考えましょう」のページも参考にしてください。

一方で快適性を大きく追及しようと思うのであれば、注文住宅の方をお勧めします。間取りや建物の性能が高いものを求める場合には、注文住宅でなければ対応できないことが多いからです。

この記事の内容を動画でも解説してみました

この記事の内容の一部を動画でも解説してみました。どの動画がこちらです。

よろしければ、動画もご確認ください。

ふくろう不動産では建売住宅を勧めますか

考えるイメージ

状況を理解した上で価値観に即して決めてください。

当社:ふくろう不動産で建売住宅を勧めますかと聞かれた場合には、色々な状況をお話ししたうえで、お客様の価値観で決めてください、とお話ししています。

不動産選びは経済性と安全性、快適性の3つのバランスで決まると私は考えていますが、建売住宅の購入はこの3つのバランスがちょっと微妙なポジションにいます。経済性が高い順番で不動産を選ぶとすると
・中古の戸建住宅
・新築の建売住宅
・新築の注文住宅
という順番になるのですが、快適性を考えるとこの順番はほぼ逆になります。

ですが、中古の戸建住宅と新築の建売住宅では、中古の戸建住宅の性能によっては、快適性に差が出なかったり、場合によっては中古の方がレベルが高い場合もあります。

住まいの快適性は建物のレベルに大きく左右されます。高いレベルでまとめられた建物であれば、中古でも性能が優れていることがありますし、逆に新築でも建物性能が低く、快適性に劣る場合もあります。

私の考えでは、快適性を強く求めるお客様には、土地を探して望みの建物を注文住宅で建てる方が良いと思っていますし、経済性重視なのであれば、中古の戸建住宅を探すのが良いと思っています。新築の建売住宅はその中間にいるので、良く言えばバランスが取れている、悪く言うと中途半端なポジションです。

残りの1つの要素である安全性は新築の方が高いと考えている人もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。建設途中の現場を確認できないでのあれば、新築よりも中古住宅の方が、問題があった場合はその結果が出やすいので、悪い結果が出ていない中古住宅の方がむしろ安全性が高いと考えています。

例えば雨漏りについては新築住宅は10年間の保証が付けられています。だから新築の方が安心かといえばそうでもありません。雨漏り対策をコーキングなどに頼っている建物であれば、コーキングが劣化する10年以上後に雨漏りする可能性が高くなります

しかし最初から雨仕舞などをきちんと考えて作られた建物については、10年以上後でも雨漏りの可能性は高くありません。そう考えると10年以上経過して問題がない建物の方が性能保証されているという見方もできます。

このあたりは考え方にもよりますので、最終的には買う人の価値観で決めてもらえば良いのではないかと思います。

また、このページも含め「第4章 住まいの業界の人たちには各々得手不得手があります」とその下にあるページは、すべてふくろう不動産の意見として書かれています。

これらの意見は公的なものではありませんので、話について証拠を出せと言われても何も提出できるものはありません。内容によっては間違っている部分もあるかもしれません。あくまでも参考意見の1つとして読んで頂きたいと思います。

ふくろう不動産では、戸建住宅用の土地や中古戸建住宅の仲介業務を行っています。また一部ですが新築の建売住宅でもお取り扱いが可能です。詳しくは「お問い合わせフォーム」などをご利用の上、ご連絡をお願いします。

また、ふくろう不動産では皆さまからのご意見やご質問、ご相談などを随時受け付けています。ご意見などを送られたからといって、後で当社からしついこい営業連絡をすることもありません。

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