電磁波対策とネットで検索すると、さまざまな電磁波防止グッズを見ることができます。しかし心配なのはその対策商品が本当に効果があるのかどうかです。可能であれば、すべての電磁波対策商品をチェックしてみたいのですが、費用の問題もありますので、少しずつできる範囲で対策商品の効果を調べていきたいと思います。

電場対策商品のエルマクリーンⅡの効果を調べてみました

エルマクリーンⅡの画像

(株)レジナが制作しているエルマクリーン2という商品です。

今回試してみたのは、このエルマクリーンⅡという商品です。PCやアースが付いている家電製品から余分な電場を逃がすことで、人に与える電場量を減らすというタイプの商品です。電磁波の内の低周波の電場を減らすことを目的とした商品ですので、磁場についてはこの商品を付けても磁場が減ることはありません。試しに自分のノートPCで、その効果を計測してみました。

テーブル上の電場

電源ケーブルを入れる前のテーブルの上の電場です。

ノートPCは電源ケーブルをつないでいなければ、それほど大きな電場を発生する訳ではありません。ただ、この部屋は電気製品が多く、テーブル上でも35V/mの電場がありました。問題ないと言われる25V/mを少し超えています。

電源をつなぐ前のノートPCの電場

実際に人に触れるノートPCの電場です。

電源ケーブルをつなぐ前のノートPCの電場は39V/mありました。もともとテーブルの上の電場が高かったために、その上のノートPCも、やや高めの電場となっています。

電源ケーブルをつないだ後のノートPCの電場

電源ケーブルをつないだ後の電場です。目盛りの単位が変わっているので分かりにくいですが、これは730V/mと18倍強の電場となりました。

電源ケーブルをノートPCにつないでみました。電圧がノートPCにまでかかるため、電場は大きくなります。電場の数値は電源ケーブルをつなぐ前と比べて18倍以上の数値となる730V/mとなりました。普段使う時には電源ケーブルを外して使う方が、電場の影響は少ないと思われます。

エルマクリーンを取り付けた後の電場

電源ケーブルをつないだまま、エルマクリーンを設置したところ、70V/mまで下がりました。

さてようやく本題である、エルマクリーンⅡをこのノートPCにつないでみました。電場は730V/mから70V/mと10分の1以下に減りました。電源ケーブルをつないでいない時の電場よりは大きいものの、電場の量を大きく下げています。ですのでこのエルマクリーンは、電場の量を下げる効果がある正しい製品だと思われます。

電磁波対策商品については、ネット上でも間違った意見も飛び交っています

インターネットのイメージ

電磁波についてはネット上で色々な意見が出ていますが、怪しいものや間違っていると思われる意見が数多くあります。

ネット上では、電磁波対策商品について様々な意見が出回っています。正直どの意見が正しいのか、私にも判断が付かないことがたくさんあります。このエルマクリーンについても、インチキ商品である、という意見をネット上で見付けました。

しかし、前述しましたように私が計測した範囲では電場を下げる効果がある商品です。電磁波対策商品の口コミを見る際には、どのような根拠でその意見に至るようになったかを見た上で判断する方が良さそうです。

それにしてもネット上では、明らかにおかしいと思われる内容のものもたくさん見受けられます。このサイトでは自分で測定をしながら、なるべく正しい情報を出していけるように、注意して作成したいと思っています。

エルマクリーンⅡのメリットとデメリット

このエルマクリーンⅡについてですが、メリットはきちんと電場を下げる効果があるということです。怪しい商品が多い中、一定の効果が見込めるのはメリットと言って良いと思います。

しかし、デメリットもあります。考えられるデメリットとして、
1.電場は下げる効果があるが、磁場を下げる効果は無い
2.取り付けは、USB端子が付いている製品とアースが有る製品に限られる
3.費用が税抜18,000円とそれなりに高い
といったあたりです。
ただデメリットと言っても、この3つをデメリットと言うには少し酷な気もします。

電磁波のうち電場を下げますが磁場を下げる効果はありません

磁場のイメージ

エルマクリーンは電場を下げる効果がありますが、磁場にを下げる効果はありません。

1.の磁場を下げられないという点については、もともとが電場対策の商品ですから磁場の防止効果を要求するのも変な話です。もし販売者が、電磁波すべてをカットします、と言っているのであれば詐欺的な色合いが強いと思いますが、電場を下げます、と言う分には問題無いと思います。

ちなみに低周波の磁場を下げる効果がある商品が本当にあるのかという点について、私は疑問を持っています。制作当初から考えられた商品であれば別ですが、後付けの機器や布類などで、どんな理由で磁場が防げるのかは私には分かりません。実際には磁場を防ぐ効果がない怪しい商品も多いのではないかと疑っています。

対応可能な家電はアースがあるものかUSB端子があるものに限られます

USBのイメージ

電場をカットできる電化製品は、アースが付いている製品かUSB端子が付いている製品に限られます。

2.については、このエルマクリーンⅡに対応できる製品が少ないということが挙げられます。エルマクリーンⅡの考え方は余分な電場をコンセントをアース代わりに使って逃がそうという発想です。しかし、その余分な電場を逃がすためのアースが付いていない製品については対応しようがありません。

幸いUSB端子からアースを取ることができますので、ノートPCのように、USB端子はあるけれどもアースが付いていない、という製品に利用可能です。

逆にアースが付いている家電があり、アース付きコンセントも近くにあって利用できる場合には、その家電にこのエルマクリーンⅡを使う意味はありません。

価格はそれなりに高いものですが工事を行うよりは安く済みます

3.の価格についてですが、このエルマクリーンⅡは本体価格18,000円と結構な値段がします。もしアースを取る家電が決まっていて、その家電を置く場所も決まっているのであれば、アース付きコンセントの設置した方が安く済む可能性もあります。

ただ、アース付きコンセントの設置工事料金は、実際に建物やその建物周辺の土壌の種類によっても変わります。工事のための現地調査も含めると、エルマクリーンを購入した方が安く済むケースも多いと思われますので、どちらが安いかは一概に判断できません。

コンセント

この通常の二口コンセントをアース付きのコンセントに変更する費用とどちらが安く済むかは微妙です。

強いて一般的に言えば、アース付きコンセントの設置は1つであれば20,000円近くかかることが多いので、少しエルマクリーンの方が得をする可能性が高いような気はします。

アースを取る家電の場所を変えることができない場合や、賃貸住宅などで勝手に工事を行うことができない場合などでは、エルマクリーンⅡを使う方が良いと思います。

当社の電磁波の測定サービスについては「3-02.仲介業とは別に電磁波測定サービスも行っています」のページをご覧ください。

また、電磁波対策グッズではありませんが、アルミホイルの話も記事にした「2-03-01.アルミホイルに低周波の電磁波を止める効果があるかどうかを調べてみました」というページもありますので、よろしければご確認ください。

この記事についてご質問等がございましたら、「お問い合わせフォーム」からご連絡頂ければと思います。

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