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4-06.家を建てる職人さんたちも家の全てを知っている訳ではありません

この記事の所要時間: 80

不動産や建物について、業界には色々な人たちが関わってきます。家を建てる職人さんたちもその中の1人です。この人たちは実際に家を建てている訳ですから当然家のことには詳しいのですが、だからといって何でも知っているかと言えば、やはり苦手な部分もあります。

大工さんのいう事だから、といってもその大工さんにも色々なレベルがあり、すべてが正しいと考えるのも危険です。このページでは、大工さんをはじめとした職人さんたちは、どういった内容が得意でどういった内容が得意でないかをざっくりと把握し、話を聞く際に注意すべきことについてお話しします。

当然ですが職人さんにも色々なレベルの方がいます

まずはどの業界でもそうですが、同じ業界と言っても色々なレベルの方がいます。本当に良く勉強されている方から、全く勉強しない方、経験から学ばない方もたくさんいます。

職人さんも同様で、ものすごくレベルが高く、勉強をされている方もいれば、本当に無知という言葉がぴったりというくらい何も知らない職人さんもいます。ですので、プロである職人さんがこう話していたからこれは正しい、と一律に言えないということをまずは理解してください。

色々な大工さん

職人さんにも色々なタイプの方がいます。プロだからといって、その意見が全て正しいとは限りません。

この職人さんのレベルは、その本人が勉強熱心であるか否かにもよりますが、どのような現場を経験してきたかということも、大きなレベル差になることがあります。

若い時期に雑な現場や適当な現場の経験しかない方で、それが標準と思っている職人さんもそれなりの率でいます。そして、自分で問題がないかどうかを考えないタイプの方であれば、問題があること自体気が付かずに、それが正しいと思い込んでいる方もいます。

戸建住宅の現場では、実際に問題がある施工が行われたとしても、大きな災害が無い限り、問題に気が付かないということはよくあります。

例えばコンクリートの配筋で、指定以外の鉄筋を使っていても、かぶり厚が十分でない配筋を行っても、通常の使用で問題が出ることはありません。

また柱や梁を組んでいく際に、構造金物を取り付け忘れたり、ビスを何本か打ち忘れたり、指定の釘や指定の金物を使わなかったとしても、やはり日常の使用では問題が出ません。大地震などの大きな災害の際に、被害が出て初めて問題が分かるような施工不良は数多くあります

自分の専門外のことを軽視するタイプの職人さんもいます

また、職人さんは自分の専門分野にはとても自信を持っている人が多くいます。そのこと自体は良い事ですが、自分の専門以外は、全く知らないこともありますし、専門外のことを軽視する方もいます。

大工さん

違う職種の内容になると、詳しい内容を知らないことがよくあります。

昔の話ですが、基礎工事が専門の職人さんが次のような話をしていました。その職人さんは基礎の換気口などは不要という意見でした。

「換気口等を作ると、その分基礎が弱くなるので換気口を作るだなんてばかげている」という意見です。確かに換気口を作るとその分基礎は弱くなります。基礎工事の専門家であるその職人さんから見れば、そのようなものを作るのはばかばかしいと思えるのでしょう。

しかし、基礎の換気口は基礎のそのもののためではなく、土台や大引きなどの木材が腐朽しないように作るものです。基礎だけ考えれば換気口を作らない方が強い基礎ができるでしょうが、建物全体を考えた場合には、当然木材が腐らないような何らかの対応が必要です。自分の分野の最善は分かっても、建物全体で正しい意見であるとは限りません

建物全体について詳しくない職人さんは、他の分野を軽視するという傾向も感じます。例えば設備系の職人さんは、配管などを通すために、基礎の立ち上がりを壊したり、土台や梁などを平気で切ったりする人もいます。

もちろんその分構造的に弱くなるのですが、この位壊しても建物に影響はない、と豪語される方もいます。当然設備の職人さんは構造のプロではなく、問題ないという意見には何の根拠もありません

よく職人さんは「大丈夫ですから」という言い方をしますが、専門外の「大丈夫ですから」には全く根拠が無かったり、大丈夫でないこともよくあります。職人さんの意見を聞く際には何の専門家を確認した上で、その専門内の話なのか、専門外の話なのかを知った上で意見を聞く方が危険は少ないと思います。

経験重視のため新しい技術や問題に注意しないタイプの職人さんもいます

職人さんの知識は経験から学んだものが多くあり、とても参考になる話もたくさんあります。一方でその経験に合わないもの、新しい技術が出てきた際に間違った施工をしてしまう例もあります。

粘土細工の大工さん

新しい技術を勉強していない職人さんもいます。

これも昔の話ですが、断熱材が出始めた当初には壁内結露という感覚が無く、防湿層も何も考えずに断熱材を詰めさえすればよい、と考えていた職人さんもたくさんいたそうです(今でも適当な断熱工事は良く見かけます)。

壁内結露が問題になり始めた時期でも、そんな話(壁の中で結露するという事)は聞いたことがない、今まで通りの施工で問題ない、と主張される方もいました。

軸組の構造でも、構造金物が出始めた頃は金物を使うとむしろ建物が弱くなると主張する人も結構いました。最近ですと遮音フローリングの施工などで、固定しなくても良い場所を固定して、結果として遮音性を落としてしまうという話もあります。長年の経験でうまく施工される部分も多いのですが、新しいものの出始めは間違った意見や誤った施工を行うこともあります。

もちろんすべての職人さんがこうだという話ではありません。腕が良いうえにとても勉強していて、本当に色々なことに詳しいという職人さんもいます。ただ、そうではない職人さんもまた、数多くいますので、実際に建物を建てているプロだからと言って、内容が全て正しいとは思わないようにして欲しいと思います。

職人さんに限らず、不動産や建築業界では間違った意見をいかにも正しいように話す人が数多くいます。相手がプロであったとしても、意見をそのまま聞くのではなく、自分で調べて考えた上で結論を出すようにしなければ、不動産選びで大きな失敗をすることになりかねません。ぜひ、自分で考える習慣を身に付けてください。

一方職人さんの得意ジャンルについては本当に詳しく話も参考になります

一方、職人さんの本職部分、得意としている部分は本当に詳しい人が多いですし、話も参考になります。

例えば大工さんは木のことにとても詳しい人が多く、特徴も良くつかんでいます。また納まりと呼ばれる建築の細かな取り合いの部分などについては、建築家以上に詳しい人も多くいます。

建築家はデザイン上から納まりを考えますが、大工さんであれば、安全性などを重視して納まりを考えます。そのため建築家が考える納まりより大工さんが考える納まりの方が、雨漏りの率が低いのでは、と思わされることがよくあります。

実際に建築家は細かな部分を考えず、デザインだけ指示して、部材は職人さんが自分で考えて作ることさえあります。

畳のイメージ

専門の職人さんで詳しい人は本当に良く知っています。日本にこのような職人文化があるのは、ありがたいことだと思います。

他の職人さんから話を聞いても、一芸に通じている方の話は本当に奥が深いと思わされます。畳屋さんから畳の話を聞いた後では、他の人から聞く畳の話がとっても軽いものに感じてしまいます。

本当に深い話を聞こうと思った場合、その内容に詳しい職人さんから聞くのが1番勉強になります。なかなかそのような人に会えないのが難点ではありますが。

このページの一部を動画でも説明してみました

このページでお話ししました内容の一部を動画でも説明してみました。その動画がこちらです。

よろしければ、動画もご確認ください。

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