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マンションの価格を簡易査定したり、金額の目安を見るためのサイトは今までにもいくつかありました。以前このサイトで紹介しました「ウチノカチ」もその1つです。今回紹介します「SelFin(セルフィン)」というサイトも、マンションの資産価値について調べるサイトの1つですが、今までの査定サイトとは切り口が大きく異なっています。

2016年10月に新たに公開されました、この「SelFin(セルフィン)」というシステムを紹介したいと思います。皆さんの中古マンション選びにお役立てください。

SUUMOのアドレスを貼るだけで計算できるというシステムが簡単で良いと思います

suumoのアドレスを貼るだけ

suumoの中古マンションの紹介ページのアドレスをコピーして貼るだけです。
出典:リニュアル仲介

このシステムの優れたところは、SUUMOに出ているマンションの物件情報のサイトアドレスを貼るだけで、そのマンションの該当する部屋の報告書ができるという点です。通常の査定サイトであれば、細かな条件を入力しなければなりませんでしたが、こちらはアドレスを貼るだけですので、とても簡単に使えます。

よくまあ、こんなシステムを考えたものだと感心させられます。もちろんSUUMOのシステムからだけでなく、普通に条件を入力するやり方でも、このシステムを使う事ができます。

マンション価格の妥当性を相場からではなく賃料から計算しています

一般的なマンションの簡易査定サイトは、周辺相場から売れる価格、買える価格を想定している方法が一般的です。前述した「ウチノカチ」も国交省の売買データを元に計算しています。

ですがこの「SelFin」では相場からではなく、収益還元法、つまりは想定賃料から妥当な金額を計算するという方式を取っています。具体的にどのような計算をしているかは不明ですが、見たところ想定賃料から管理費と修繕積立金を引いて、利回りを5%前後で計算しているのではないかと思われます。

価格の妥当性

周辺相場との比較ではなく、収益還元法で、つまりは賃料からの逆算で価格を考えています。
出典:リニュアル仲介

想定賃料が正しいかどうかという点も考えなければなりませんが、周辺相場と家賃からの利回りという2つの価格の見方が出来れば、より正確な金額を判断しやすくなりますので、この切り口の価格判断ができるのはありがたいと感じます。

利回りの考え方については「2-05-04.賃料からマンションの価格を考えましょう」の記事も参考になります。

不動産の流動性という基準を設けています

「流動性」という切り口があるのも面白い見かたです。流動性の隣には街力と書かれており、その立地に点数が付くようになっているようです。

こちらも細かな計算方法は不明ですが、人口の多さ、昼と夜の人口のギャップ、最寄駅からの距離という要素から街の力を計算しているそうです。流動性が高いと購入者層が厚くなるので、売却しやすい、という判断のようです。

流動性の評価

流動性を街力という数値で示しています。
出典:リニュアル仲介

これが価格に反映しているのかどうかは分かりませんが、立地の力、場所を数値で考えられるという点が、判断する方からすればありがたいですし、参考になります。

耐震性と住宅ローン控除についての項目があります

耐震性については、新耐震基準の建物か、そうでないかの判断をしているようです。また、住宅ローン減税についても築年数と専有面積から判断しているようです。

耐震性とローン減税

このような話を知らない人に対し、注意喚起を促します。
出典:リニュアル仲介

不動産について、少し知識がある方から見れば、簡単な話で何という事はない項目ですが、詳しくない方がひと目で、新耐震かどうか、ローン減税が使えるかどうかを判断するには有効だと思います。

また、耐震や減税の条件を知らない人にとっても、注意を促す意味を持ちますので、そのような意味でもこの項目はありがたいと感じます。

住宅ローン減税については「2-02-08.住宅ローン控除で気を付けることがあります」の記事も参考になります。

管理費や修繕積立金の額から管理状況を判断する項目があります

さらにこのシステムでは、管理費と修繕積立金の額から、マンションの資産価値を考えるという見かたが入っています。具体的には、管理費及び修繕積立金の額を、平均的な額と比較し、割高なのか割安なのかをチェックするようになっています。

マンションの管理状況

修繕積立金が平均よりも安いと注意すべきと指摘が入ります。
出典:リニュアル仲介

面白いのは割安だから良いとしているのではなく、むしろ割安なのは問題があるかもしれないと指摘している点です。管理費についての考え方は微妙な気がしますが、修繕積立金については、確かに割安の場合には不安があります。修繕積立金が少ないと将来発生する大規模修繕の際に、修繕にかかるお金が足りなくなる可能性があるからです。

ですので、修繕積立金が平均よりも安い場合には、長期修繕計画をチェックしましょう、という指摘事項が入ります。マンションを購入されようとしている方は、意外とこの修繕積立金のストックが管理組合にどれだけあるかを考えない方が多いので、このような指摘事項があるのは素晴らしいと感じました。

マンションの修繕積立金については「2-05-05.修繕積立金からマンションの経済性を考えましょう」のページも参考になります。

現時点ではマンションについてのみ使えるサービスのようです

この「SelFin」というシステムは現状ではマンションだけで使えるサービスで、戸建て住宅用は後日公開する予定になっています。戸建て住宅用の査定サービスはあまりありませんので、戸建住宅用のシステムも早く出てくれればよいと思います。

このシステムでマンションの資産性のすべてが分かるというものではありませんが、普通の査定システムにはない切り口が多くあるため、他のシステムと併用することで、マンションの資産性に対する理解が深まるのではと思います。

中古マンションの購入を考えている方は、ぜひこのシステムを使ってみてください。システム利用にはお金がかかりませんし、このシステムを作ったリニュアル仲介という会社は、私が知る限りでは変な営業をする会社ではありませんので、登録後に情報が変に使われる恐れも少ないのではないかと思います。

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