電磁波について参考になる動画を紹介します
先日は低周波音被害の参考になるような動画を紹介しました。このページでは電磁波被害について、知りたい方向けの動画をいくつか紹介したいと思います。
高周波の電磁波、電波についての公的見解の動画がありました(2016年に非公開にされました)
動画を公開しているのは一般社団法人電波産業界という組織です。ですが、国の公的な見解を考えても良いと思います。内容については間違っている、という訳ではありませんが、ちょっと誤解を与えるような内容ではないかと恐れています。また強引に電波は安心です、という結論に導こうとしている印象を受けます。
この動画で述べられているのは携帯電話などの電波、つまり高周波の電磁波についての影響についての話です。そして高周波の電磁波について人の健康に影響は無さそうなので、電波全てに対して安全です、と主張しているのはどうかと感じます。
この動画では低周波の電磁波、電場や磁場の話がほとんど出てきていないのですが、その説明は何もなく、電波は安全です、というコメントを押し切っている印象です。
安全性についての話も、テレビやラジオは長い機関利用されているが問題ない、という理由が述べられています。しかし、携帯電話がこれだけ普及したのは最近ですし、スマホの普及によって利用時間がこれだけ多くなったのも最近です。無線LANの普及についてもそうです。
また年々家庭内の電線の量が増え、家電製品も増えているため、家庭内の低周波の電磁波がこれだけ強くなってきたのも最近です。家庭の太陽光発電がこんなに広まったのも最近です。そのような状況を全く考慮せず、いままで大丈夫だったから、という理由で終わらせるのはどうかと感じます。
文句を色々と言いましたが、この動画が参考になるのは間違いありません。一般的な電波についての知識、という事で見ておくのは良いと思います。が、なぜか2016年の5月からこの動画は非公開となってしまったようです。残念ですが、現時点では見ることができません。
オール電化住宅批判の動画で電磁波の危険性について語るサイトがありました
この動画では問題が1番大きいのは電磁調理器だと説明されています。これはこの動画が2007年に撮影された動画のため、このような話になっているのではないかと思います。と言いますのも、電磁調理器は2008年頃から磁場を出さない製品が増えているからです。おそらく各メーカーが対策を立てて改良したものと思われます。
この動画はその改良前の電磁調理器について話していますので、その当時の磁場は本当にすごかったのだろうと思いました。
もう1点この動画では他にも電気毛布について触れています。しかし電気毛布については改良が進み、電磁波の影響が少なくなっている、という話がでてきます。同じ公演者の他の動画を見て思うのですが、この方の電磁波の影響は磁場の影響について強く考えているようです。そのため、磁場の量が少ないものはOK、多いものはダメという判断のようです。
実際電気毛布は磁場が少ないものが増えていますが、電場については対策が取られている製品がほとんどありません。もし電場も人の健康に大きな影響があるのであれば、電気毛布も良いとは言い切れないと思います。
低周波の電磁波のうち、磁場はメラトニンの発生量を減らすという意見もありました
低周波の電磁波の1つである磁場を脳に受けるとメラトニンの発生が大きく下がると主張されています。そのためガンの発生率が高くなる、うつの危険性が高くなる、アルツハイマーの危険性を高めるという主張でした。
磁場がメラトニンを減らすという色々な実験結果の報告もありました。これも科学的に完全に証明されている訳ではないようですが、有力な仮説だと感じます。
予防原則の考え方から電磁波をなるべく浴びないようにしようという主張です
この動画でまっとうな主張と思われるのは、電磁波の影響が完全に証明されたわけではない、しかし予防原則という考え方からなるべく使わずに済むような方法を考えましょう、という主張だと思います。変に危険性をあおるような話ではない、理性的な主張だと感じました。
ただ質疑応答の内容を聞いていると、問題があるのは磁場のみという考え方のようです。そして磁場の影響は脳には影響を与えそうですが、他の体の部分については大丈夫なのではないか、という考え方のようです。電場についてはほとんど話が出ていないのがちょっと心配です。
小児白血病の悪いデータを日本の政府が握りつぶしたという話がありました
日本の場合、政府でも研究者でもメーカー側に寄り添った判断をするので、信用がおけない、という話もありました。また、太陽光発電の下では強い電磁波は計測できなかったという話もありました。ただインバーター(パワーコンディショナー)の近くは危険という認識があるようです。
太陽光発電設置の被害者からの報告の画像もありました
自宅に太陽光発電を入れて、体調を崩した、という方の報告もありました。ネット上では、電磁波の被害や低周波音の被害は隣地からのみ出ていて、当事者で被害者はいないことを考えると、電磁波や低周波音のせいではないのではないか、という意見を時々見かけます。しかし実際には当事者でも被害者はいるということが分かります。
ちなみに質問を受けた公演者は、太陽光発電を導入した家では大きな電磁波を計測できなかったことを踏まえ、他に何か理由があるのかもしれない、という意見でした。私も自分で知っている限りでは太陽光発電を入れたからといって、パワコンと床暖房以外では大きな電磁波は計測できません。
私見ですが、こちらは電磁波の問題ではなく、エコキュートによる低周波音の被害があったのではないかという気もします。電磁調理器は早々に外したとのことですが、給湯器は1年以上使い続けたとの話があったからです。
電磁波の過敏症と低周波音の過敏症では似たような体調になることも多いため、どちらが原因なのかが判断しにくいと思っています。それを電磁波の問題と考え、電磁調理器を外したのですが、給湯器はそのままにしたことで、体調不良が続いた可能性があるのではないかと思ってしまいました。もちろん本当はどうだったのかは分かりません。
日本は官僚が足を引っ張っているという考えのようです
本来家電の対策は簡単なはずなのに、対策が進まないのは官僚に問題があるとの事でした。電磁波について単に善し悪しを決めるのではなく、電磁波の表示をさせるように決めるだけでも、電磁波被害の抑止力になるという考えのようです。
日本の法律で認めているから100%安全、認めていないから100%危険という考え方から脱して、数値を公開し、決めるのは消費者というやり方にしないと、消費者の意識も上がらないし、問題も解決しない、という考えのようです。個人的には同感です。
実際に電場や磁場を計測した動画もありました
IHクッキングヒーターの磁場を調べた動画がありました
この動画ではIHクッキングヒーターでは表面よりも裏面の方が磁場が強いという報告がされています。実際には機種によって磁場の出方が違うのでしょうが、実際に測ってみないと、どの部分が危険性が高いのかの判断は難しいということを感じました。
ちなみにIH調理器は200Vで動かすことが多く、そのためアースの取り付けが義務付けられていますので、電場の問題は無いようです。
電気式床暖房の電場と磁場を計測した動画もありました
床暖房の場合は、その床に立っている人の体も電場に帯電していることがよく分かります。磁場もかなり強く出ています。床暖房もアース線を取って電場を逃すことは技術的には難しくないと思うのですが、実際にそのような対策が取られている製品はあまり無いのが問題だと思います。
他にも電磁波関連の動画を見てみましたが…
他にも電磁波と言うキーワードで動画をいくつか見てみましたが、参考になる動画は正直多くありません。内容が明らかに怪しいと思われる動画もたくさんあります。この電磁波被害についての問題もまだまだ一般的になっていないのだという事を思い知らされます。
このサイトでも電磁波についていくつか記事を書いています(「第2章.健康被害を起こすかもしれない電磁波について知っておくべきこと」他参照)。動画を調べる際にも、なるべく正しい知識を得た上で、動画を見て、自分の判断も含めて考えるべきだと思います。
とりあえずこのページでは、参考になると思われる動画を紹介しました。他にも私が知らないだけで、良い動画があるようでしたら、皆さんから教えて頂ければと思います。ご連絡は「お問い合わせフォーム」のご利用が便利です。
また、当社は不動産仲介会社ではありますが、電磁波の測定のみというサービスも有料ではありますが、行っています。当社の電磁波測定サービスについては「3-02.仲介業とは別に電磁波測定サービスも行っています」のページをご確認ください。