稲毛駅周辺の住みやすさについてお話しします
ここ最近稲毛駅と新検見川駅周辺の物件を案内するケースがありましたので、備忘録も兼ねて、これら総武線の駅とその駅を最寄り駅とする物件について、少しお話ししたいと思います。新検見川駅と稲毛駅は隣同士の駅ですが、街の規模や雰囲気は結構異なります。今回はまず、稲毛駅と稲毛駅を起点とする不動産売買物件について、気が付いた点をお話しします。
稲毛駅基点の不動産は坂の多いエリアにあります
稲毛駅と駅の周辺しか行った事が無い方ですと、稲毛が坂の街であるというイメージは無いかもしれません。ですが稲毛の分譲物件はバス便物件が多いエリアで、バス便位の距離になりますと、坂を乗り越えて行かなければならない立地になります。
もっとも標高差があるといっても、切り立った崖があるような高さの差があるところはあまり多くありません。割と高い標高の場所にある稲毛駅でも標高は18m弱、稲毛駅北部にある園生町や小仲台でも10m前後の標高ですので、とんでもない標高差があるというエリアではありません。
もっとも稲毛3丁目付近や国道14号よりも南側は標高が3m台になりますので、低い場所は低いのですが、ハザードマップ等を見る限り、洪水の危険地域はありませんので、大きな擁壁がある立地を除けば、あまり神経質になる必要はないかもしれません。
当社がある八千代台駅の隣の駅である京成大和田駅周辺の標高は10m前後、ですが駅からすぐ北は標高が22m以上の高さになるような立地から比べれば、坂はあると言っても一般的な範囲内と言っても良いエリアだと思います。
駅周辺は大きな駅と言うよりバスターミナルのイメージが強い駅です
稲毛駅の駅周辺は大きく発展している、というイメージはあまりありません。駅の両側、東口も西口もバスターミナルは大きいのですが、他には大きな商業施設はありません。
これは稲毛駅東口だけではなく、西口も同じような雰囲気です。
もっとも全く買い物施設が無いかと言えば、そうでもなく、東口から少し離れた場所にイオン稲毛店があります。
もっともこのショッピングセンターは駅直結ではありませんし、どちらかと言えば車で来る施設の印象があります。
同じJR線でも京葉線は駅の周辺が街の中心と言って良い位発達しているのに対し、総武線の駅周辺はあまり発達していません。むしろ移動の基点となるような作りに徹しているような印象です。
移動の基点という言い方をしましたのは、バス便が大変発達しているからです。これは稲毛駅の東口、西口の両方について言えます。特に東口側から向こう側は、他の線路が走っていないため、陸の孤島的な場所が結構あります。しかしバス路線が充実しているため、駅が無い割には住んでいる方は多いですし、不動産物件を見てもバス便物件が多数出ています。
稲毛駅の駐輪場は、原付バイクが多く停められる点がメリットです
稲毛駅周辺の路上は駐車及び駐輪が禁止となっています。ですので、原付バイクや自転車を使う人は駐輪場を使う事になります。
駐輪場の数は4つと、駅の規模を考えると少ない気はしますが、1つ1つの駐輪場に停められる自転車の数が多いため、まあ十分と思われる数は確保しているように感じます。この中で1番大きな駐輪場は第一駐輪場で、定期契約で利用できる自転車の数は2,615台、原付バイクの数は540台となっています。
4つの駐輪場で利用可能の定期契約可能数は、自転車が4,225台分、原付では849台分です。自転車はもちろん、原付バイク用の駐輪場が充実している印象です。特に稲毛のような坂の多い街では自転車よりも原付バイクは重宝します。そしてその原付バイクを停められる場所があるので、通勤などの使い勝手が良い気がします。
ただこれは稲毛駅に限らないのですが、駐車可能のバイクが50ccに限定されている点は不満です。50ccの原付バイクは制限速度が30kmと遅いために、街中を走るのは普通のバイク以上に怖さを感じます。そのためバイクの小型免許以上を持っている方は、原付2種、125cc未満のバイクを使う傾向にあり、私自身もこの原付2種を利用しています。
駅の駐輪所の規定が50ccに限るという設定があるために、50ccのバイクを利用せざるを得ないという状況は、正直不便です。50ccも125ccも大きさがそれ程違う訳でもありませんので、このような公的な駐輪場は、125cc未満のバイクも駐輪可能という設定にして欲しいと昔から思っています。
有名な塩ラーメンのお店「屋台拉麺一’s」は稲毛駅東口から歩ける範囲にあります
私は飲食店に詳しくないのですが、その詳しくない私ですら名前を聞いたことがあるラーメン屋「屋台拉麺一’s」の本店は、この稲毛駅のすぐ近くにあります(2021年12月に閉店したようです)。
残念な事に私はラーメンについて語れるだけの知識がありません。ご興味のある方は皆さんご自身で調べた上、お店を訪問される事をお勧めします。
稲毛を最寄り駅とする物件は、バス便物件が数多くあります
さて、稲毛駅を起点とします不動産物件ですが、こちらは京成線の駅と異なり、徒歩物件よりもバス便物件の方が数多く出回っています。
これは歴史のあるJR線によくある傾向ですが、古くからある駅は長い時間をかけて広まっていくため、広い範囲で住宅地が広がります。またその広がりに合わせてバスも発達し、実際に多くのバスが走っているため、バス便でも不便は無いとバス便物件を購入される方も増え、ある程度の規模の市場が成立するという流れになります。
稲毛バス便の戸建住宅は数多く出ています
特に戸建住宅に関しては価格帯を考えますと、検討できる物件のほとんどはバス便になります。この記事を書いている2017年4月中旬時点で、売り物件のレインズ登録数は95件ありますが、その内の72件、率にして76%がバス便物件です。
徒歩圏物件は23件ありますが、ほとんどが4,000万円を超える価格となっており、ちょっと手を出しにくい価格帯です。もっとも人気があるエリアですので、資産価値の維持しやすさという点ではお勧めできそうです。
バス便の戸建物件については、中古で新耐震以降の建物であれば1,000万円台前半から、新築であれば2,000万円台半ばからといった価格帯になっており、かつ売り物件も数多く出ています。
通常のエリアであればバス便物件はそれ程数は多くなく、かつ人気があまり出ないため、価格も大きく下げられる事が多いのですが、稲毛バス便物件はそれなりに需要がある印象があります。昔から住んでいる人が多く、愛着がある方や、車中心で生活されていて、バス便については大きな抵抗が無いという方も多いようです。
ただ古いエリアであるため、築年数が古い建物も多いですし、昔の開発地ですので、前面道路が狭かったり、私道であったり、擁壁に問題がありそうな物件も多いエリアですので、物件選びには通常以上に詳しい調査が必要になります。
マンションの供給量も多いエリアです
また稲毛駅周辺はマンションも多いエリアです。稲毛駅徒歩圏はもちろんバス便のマンションも数多く出ています。この記事を書いている2017年4月中旬時点でレインズ上の中古マンション売り物件は171件あり、その内バス便物件は107件ですので、63%がバス便物件とマンションの割にはバス便物件の比率が高いエリアです。
築年数の古いマンションでバス便であれば、100万円台の成約事例も見受けられます。ただ築45年以上経過しているマンションなどもあり、これらのマンションの資産価値が今後どのようになるのかは不安があります。
負債となるようなマンションを買ってしまわないように、修繕積立金の状況や今後の修繕計画、耐震性はどの位なのかを確認した上で検討する必要があります。
徒歩圏のマンションでは10分以上の距離であれば2,000万円台、10分以内であれば3,000万円台が中心になります。タワーマンションや駅から近い広めのマンションであれば4,000万円台が中心です。
私見では千葉県内で資産価値を維持できそうなマンションエリアはあまり多くないと考えているのですが、稲毛駅から徒歩10分以内で、一定のレベルを満たしていれば、資産価値的に悪くない印象があります。もっともこのあたりは予測でしかありませんので、最終的には購入者の方自身の判断で決めてもらう事になります。
以上、ざっくりではありますが、稲毛駅周辺のご紹介でした。この記事に対するご質問やご意見等がありましたら「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ご連絡をお願いします。