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私事で恐縮ですが、先週妻が胸の痛みを訴えました。心臓の辺りが痛くて夜も眠れないとの事でした。すぐに循環器系の病院に行き、いくつか検査をしてもらったのですが、原因と思われるようなものは何も発見できません。

ただ、この痛みが出る前に何か原因があったのか思い出してみたところ、1つだけ思い当たるフシがあります。妻の仕事部屋に、新しく複数の家具やラグを入れたことです。妻は軽度の化学物質過敏症の症状らしきものが出ることがあるのですが、ひょっとしたらそれが原因かもしれません。

この胸の痛みの原因がはっきりと確定した訳ではありませんが、過敏症のための簡単な対処策で痛みが引いたという事もありますので、備忘録代わりに対処策について述べたいと思います。

ろれつが回らなくなり、胸の奥の痛みがひどかったようです

胸が痛い

今回は胸が痛く、ろれつが回らないという症状でした(写真はイメージです)。

まずは今回の症状から説明します。妻から聞いたところ、とにかく心臓の辺りが痛い、との事でしたが他にも、ろれつがうまく回らなくなったり、目がかゆかったりしたそうです。

最初は心臓の痛みという事で、すぐに循環器系の医者に診てもらう事を考え、化学物質の事は全く考えていませんでした。ただ、心臓などの検査を行っても全く悪い部分が見つからず、医者も原因が分からない、という事でしたので、生活の中から何かしら普段と違ったことは無かったどうかを思い出したところ、この家具の問題を思い付きました。

新しい家具や布類はとりあえず外に干しました

家具類は外に干す

新しい家具類はそのまま部屋で使わずに、数日外に干します。

そこで対策ですが、とにかく新しく購入した椅子やラグの類をすべて外に干しました。家具類を数日外に干すことで新品の臭いを取り、後日改めて部屋で使用します。

実は対処策と言ってもこれだけで、後は部屋の換気を頻繁に繰り返すだけです。

化学物質過敏症の方は、新しい家具や家電製品などを購入した場合、症状が出ない人に外で梱包材を開封してもらい、一定期間は外に置いたままにした後で室内に入れ、ようやく使い始めます。人によっては、サンルーム的なものを作り、その部屋を新品の放置部屋として使う方もいるようです。

建物の内装に問題がある場合は、ベイクアウトといって、室内を温め、壁や床に含まれている化学物質を発散させる方法がありますが、家具や家電製品などは、外やサンルームに置くことで、このベイクアウトに近い効果が出せるようです。

我が家でも以前は気を付けていたのですが、今回は家具などの梱包材も室内で開き、その時の嫌な臭いもそのまま吸ってしまっていました。最近は過敏症的な症状が全くなく、油断していたのが問題だったと思っています。

私の妻は完全な化学物質過敏症ではなく、時々過敏症のような症状が出る程度です。ですので、新しいものを購入しても、しばらく時間が経てば、問題とならない事も多いので、今回も家具類を外に干すという対応で、何とか症状は出なくなりました。

ただ、本格的な過敏症の方は、恐らくこの程度の対策では効果が出ないかもしれません。逆に言いますと、過敏症の症状が軽いうちは、こういったちょっとした対策で、症状の悪化を防ぐことができます。

少しでも、過敏症の傾向がある方、具体的には家具や家電製品の箱を開けて、臭いを感じて気分が悪くなる方は、過敏症の傾向があると思われます。そのような方は、早めにこのようなちょっとした対策を取り、過敏症を悪化させないように、注意するほうが良いと思います。

過敏症対策のため使う家具は古いもの中心です

古い椅子

新しい椅子を買う前は、廃園になった幼稚園の椅子を使っていました。

ちなみに今まで家具類はどうしていたかと言いますと、極力中古品や自然素材のものを使うようにしていました。上記の写真は幼稚園で使われている椅子です。幼稚園が廃園になる際に、譲ってもらったものです。木材で集成材や合板を使ったものでも、長い年月を経たものであれば、過敏症の症状は出にくいと思われます。実際にこれらの椅子を使っている分には、変な症状が出ることはありませんでした。

テーブルはムク板で

メインで使うテーブルはムク板です。古くでボロボロですが、化学物質の恐怖はありません。

また、これはリビングで使っているテーブルですが、ムク材で作られたテーブルを使っています。表面に塗装やワックスがけなどをまったく行っていませんので、表面はボロボロですが、日常の使用に問題が無いため、そのまま使っています。

幸いテーブルなどは簡単に壊れるものではありませんし、作りも単純ですので、仮に壊れたとしても修理しながら使っていけると思っています。

踏み台は木製

踏み台のような簡単なものはムク板で作られたものを使います。

他にも踏み台など簡単な作りのものは、なるべく自然素材などのものを使うようにしています。ただ、生活用品すべてを自然素材のものでまとめるのは簡単ではありません。椅子などになりますと高額のものも多くなりますし、自然素材のものでも、ものによっては臭いがあって、受け付けられないというものもあるからです。

ですので、少しでも問題がありそうと思えるものは、一定期間外に干してから使うようにしています。軽度の化学物質過敏症であれば、とりあえずそれで対処ができます。

過敏症の症状でも医者の診断には精神性のものが含まれるようです

医者のイメージ

症状を医者に説明しても、精神性のものではないかと言われます。

余談ですが、妻が循環器系の病院で検査の際に、家具を購入した化学物質のせいではないか、と聞いてみたところ、全くその意見には同意してもらえなかったそうです。この話を聞いた後は、家具を運んだので筋肉痛の症状が出たのではないか、という話をされた程度でした。

他にも心臓などの検査によって、特に問題が見られなかった事を受けて、精神的な問題ではないか、という話もされたようです。

この話をするお医者さんを貶めるつもりは全くありませんが、化学物質過敏症や低周波音過敏症の症状が出ている方が病院に行き、検査を受け、特に問題が特定できなかった場合には、かなり高い確率で精神性の病気を示唆される気がします。

化学物質過敏症(CS)は、この数十年でそれなりの患者さんが出ているはずなのですが、一般的な医師の世界では、先に精神性の病気を考えるようです。

当社には様々な過敏症の方から相談の連絡を受けるのですが、その相談から聞いた限りでは、病院に行き診察を受けますと、ほとんどの方が精神的な問題ではないか、と言われるようです。

妻もそう言われるのは最初から織り込み済みでしたので、特に腹も立たなかったようですが、病院側もこういった過敏症の知識がもう少し増えても良いのではないかと感じます。少なくとも頭から精神性のものだと決めつけるような医師は減ってほしいものだと強く思います。(今回の医師の場合は、精神性のものと決めつけることはありませんでしたし、色々な可能性を考えて熱心に複数の検査をしてくれましたので、特に悪い印象はありません)

不動産会社ができることは本当に限られます

ふくろうの写真

実際に不動産会社ができることはあまり無いのが実情です。

当社はただの不動産仲介会社ですが、妻がこのような状況である事や健康住宅に興味がある事も重なり、通常の不動産会社よりは健康に問題がある住まいを選ばないような体制をある程度整えています。

しかしそれでも、実際にできることは本当に限られています。当社も起業当時は、ホルムアルデヒド検知器や低周波音測定器、電磁波測定器などを揃え、過敏症の問題がでない住まいを提供できると思っていました。しかし実際には、化学物質過敏症の症状が進んだ方であれば、ホルムアルデヒド検知器では何も検知できないような住まいであっても悪い症状が出てしまう住まいがたくさんあります。

低周波音についても同様で、現時点では大きな低周波音が出ていなくても、一度過敏症の症状が発症してしまいますと、測定器でもほとんど感知できないような音であっても問題が出るのか、その家に住めなくなってしまうという方もたくさんいらっしゃいます。

そのため、当社で検査自体は出来ても、結局解決策が提供できず、役に立たないというケースが多々出てきました。当社は過敏症問題については割と詳しい方だと思いますが、それでも実際の住まいの提案にはあまり役に立たないというのが実情です。

ですので当社で出来ることは、軽度の過敏症の方に対して、これ以上症状を悪化させないためには、どのような住まいが望ましいのか、もし建物を建てたり購入したりする場合には、どのような点に注意して選んだらよいのかをアドバイスできる程度です。

しかし過敏症の方は、人によって本当に症状が違います。そのため一般的な解決策というものはありません。他の人に効果があった解決策が、自分にも効果があるのか、1つ1つ試しながら対処策を考えることになります。当社でできるアドバイスといっても、他の方で効果があった話を参考例の1つとしてお話しできるというだけです。

このような状況ですので、当社が不動産会社として実際に過敏症の方にお役に立てることは少ないのですが、それでも住まいについて悩んでいるという方がいらっしゃいましたら、ふくろう不動産までご相談の連絡を頂ければと思います。ご連絡は「お問い合わせフォーム」をご利用ください。