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不動産は購入時だけでなく、資産価値を考えて買わないと最終的に損をするという話を当サイトでは何度もお話ししています。特にマンションについては負の資産となる物件もあり、古すぎるマンションの購入は危険だと考えています。

しかし、古くても資産価値が維持できる物件もあります。このあたりをどう考えるべきか判断が難しいのですが、先日読んだ本の中に、分かりやすい判断基準がありました。それは「資産価値が400万円以下のマンションはスラム化する」というものです。

とても分かりやすい目安だと思いますので、今回はこのお話をしたいと思います。

「新築マンションは買ってはいけない」から取り上げたお話です

新築マンションは買ってはいけない表紙

洋泉社の新書です

資産価値400万円以下のマンションはスラム化、廃墟化すると主張されている本がこちらです(「新築マンションは買ってはいけない」洋泉社)。この本の著者は榊淳司さんといい、住宅ジャーナリストの方です。この方はマンション本での著作が何冊かあり、参考になる意見も多いので、私も時々この著者の本を買っています。

以前「やってはいけないマンション選びの本を読みました」のページでもこの著者の本を紹介したのですが、この人の話はあまり偏りが無く、雑誌などによくある記事のような宣伝色が無いことも気に入っています。

このページではこの本の主張の一部のみを取り上げていますが、他にも面白い話題がたくさんありますので、マンション購入を検討されている方は、この本を1度読んでみることをお勧めします。

なぜ資産価値400万円という金額を境にしているかの論理が明快です

廃墟のイメージ

廃墟化、スラム化しないマンションを選ぶという観点は大変重要です。

さて、この本ではマンションの資産価値が400万円を切ると、マンションのスラム化、廃墟化の可能性が高いと主張されています。

この400万円という価格がどこから算出されるかといいますと、競売でマンションの住戸を販売した場合、400万円以上で売れれば持ち出し分がないから、となっています。

なぜ持ち出し分の話が出てくるかと言いますと、これは管理費や修繕積立金を滞納する住戸が出てきて、その分を回収するために管理組合が住戸を競売にかけ、その売却代金を管理費や修繕積立金の滞納分に充てるという前提で考えているからです。

古くて価格が安いマンションでは、管理費や修繕積立金を払わない、あるいは払えない所有者が一定数出てきます。もちろんこれは新しいマンションでも起こりうる問題ですが、古いマンションの方が滞納者の率が高くなってきます

支払えないイメージ

古いマンションでは管理費や修繕積立金の滞納者が多くなってきます。

そして様々な催促を行っても、滞納した管理費などが支払えなくなった場合、管理組合が競売訴訟を行い、その売却金額で滞納した管理費を賄おうとします。あるいは落札者に滞納額を負担してもらう事を考えます。

では負担してもらわなければならない金額はいくら位でしょうか。古いマンションであれば、月々の管理費と修繕積立金の額は3万円以上でしょう。滞納された管理費などが5年分とすると、3万円×12か月×5年分で180万円位は最低でもかかるでしょう。これに弁護士費用や立ち退き等にかかる費用を考えると、400万円以上の価格が付かないと元が取れない、という計算になるようです。

細かく計算すれば、もう少し費用を抑えることはできるかもしれませんが、この400万円というのは確かに目安の1つになりそうな気がします。もちろん他の要素、例えば同じマンションの賃貸相場などによって、目安となる金額は変わってくると思いますが、細かく考えるのも大変ですので、この400万円を目安とする、という考えは確かにアリだと思います。

販売価格だけでなく、10年後や20年後の価格を見て参考にしましょう

ただ、この400万円という価格を、購入時の価格と考えてはいけません。原則として売却時の価格として考えましょう。例えば築30年のマンションが800万円だとして、400万円以上だから大丈夫という話ではありません。同じような立地のマンションが築40年で300万円だとすると、10年後には資産価値が400万円を切る可能性が高いと思われます。

一定期間後の資産価値のイメージ

資産価値は購入時点だけでなく、10年20年後を考えて購入すべきです。

資産価値とはざっくりと言えば中古で売れる価格の事です。もし10年後に400万円以上の価格で売れない立地であれば、そのマンションは10年後には廃墟化する可能性が高くなるという事でもあります。繰り返しになりますが、マンションは購入時の価格だけ見て買うかどうかを決めてはいけません。

同じような立地のマンションがいくらで売れるのかについては、「土地総合情報システム」のサイトなどが参考になります。使い方については「不動産の価格が妥当かどうかを調べるときに土地総合情報システムが役立ちます」のページも参考にしてください。

マンションの購入前には勉強が不可欠です

勉強のイメージ

面倒であっても事前の勉強で、失敗する率を減らすことができます。

マンションは大変高額なものですが、事前に勉強やチェックをすることなく購入される方が結構いらっしゃいます。不動産会社の営業マンも、マンションは3件くらい見て、気に入ったら購入するというやり方が普通です、と主張される方が多いようです。

しかし、マンションや不動産に詳しくない方が、何も勉強することなく物件を3件見るだけで、問題が無い物件を適正価格で買うという事はまず無理です。

マンション選びは新築であるとか中古であるとかを問わず、事前に知っておかないと損をすることがたくさんあります。このページでお話しました資産価値やスラム化の話も知らなければならない話のほんの一部です。マンション購入を考えている方は、ぜひ事前の勉強をした上で、マンション選びに失敗しないようにして欲しいと思います。

当社:ふくろう不動産は売買専門の仲介会社ですが、不動産を買いたいという人の代理に特化しているバイヤーズエージェントです。そのため、事前にマンション選びについても十分レクチャーさせて頂き、ご納得して頂いた上で、不動産選びをしてもらうというスタイルを取っています。

ですので勉強が嫌い、と言う方はこのようなスタイルの会社に話を聞くという方法もあります。このようなスタイルを取っている会社は当社だけではありませんので、なるべく買い手の方が損しないような方針の会社と相談し、不動産選び、マンション選びで失敗しないようにして欲しいと思います。

もっとも不動産会社選びも簡単ではありませんので、こちらも違うタイプの不動産会社を3社ほど訪問し、買い手側に有用だと思われる会社を選ぶ方が、失敗する率を減らせると思います。

こういった不動産選びについて、もっと詳しく知りたいという方は「お問い合わせフォーム」をご利用の上、ふくろう不動産までお問い合わせください。ふくろう不動産がどのような会社なのかについては「ふくろう不動産とは」のページをご確認ください。