不動産会社は売り文句で実力が判断できます

不動産会社や建設会社を選ぶ際に、どの会社が良いのか、迷う人は多いと思います。特に不動産や建物についての知識があまりない方であれば、何を基準にして判断したらよいか、分からないでしょう。

不動産会社や建設会社の判断基準には色々なチェックポイントがあるのですが、まずは会社の売り文句からどのような会社であるのかを判断してみましょう。

あいまいな言葉が売り文句の会社には、実力がない会社が多いようです

会社の売り文句を見ても、何を得意としている会社なのか分からないケースが多々あります。特に、あいまいな言葉、精神的な言葉を全面に出している会社は、特に得意ジャンルが分かりません。

誠意のある接客と言われても

お客様のために、と言われても具体的に何をしてくれるのでしょうか?

例えば、「お客様の喜びが当社の喜びです」とか「誠心誠意お付き合いします」とか、「やすらぎの家を当社で」といった言葉です。

これらの売り文句を前面に出している会社は、もちろん本気でそう考えている会社もあると思います。ですが、具体的に何をしてくれる会社なのかは分かりませんし、他の会社と比べてどのようなメリットがあるのかも分かりません。

あくまでも私見ですが、このようなあいまいな売り文句を出している会社には、特に特徴が無い会社が多いように感じます。特徴が無いために、売り文句を出すこともできず、精神的な内容をアピールせざるを得ない訳です。

比較するものが自社になると、自慢めいて聞こえてしまい申し訳ないのですが、例えば当社であれば、「多くの検査機器を揃え、日本で1番検査・調査機能が優れた不動産仲介会社です」とか「情報のすべてを公開するという方針で、登録データのすべてをお客様に見てもらっています」など、少しは具体性が高くなります。

もちろん売り文句で会社の特徴すべてを紹介することは出来ませんので、ある程度はあいまいな表現になってしまうのは仕方がありませんが、それにしても、精神論のみの会社を選ぶことで、お客様にどのようなメリットがあるのかは、疑問が残ります。

賃貸はともかく売買で物件情報量を誇る会社も問題だと思っています

売り文句の内容が具体的であっても、その内容に意味がないのではないか、と思わされるケースもあります。その1つに、「物件情報が豊富」というものがあります。

情報量が多い?

不動産の売買物件について言えば、情報量が多いと主張する会社の情報量が本当に多いことはほぼありません。

これが賃貸物件であれば意味があります。その不動産会社が元付として営業し、他の会社に情報を出していない事も多いため、不動産会社ごとに取り扱える物件量に差があるからです。

ですが売買物件については、どの会社であっても基本的に情報量に差はありません。売買物件はほとんどの場合、REINSという登録システムに物件情報を登録します。そしてほとんどの会社ではこのシステムから情報を取り出しますので、会社の規模や営業力とは関係なく、引き出せる情報は同じものです。

厳密に言えば、このREINSに登録しない物件で、特定の不動産会社のみが物件を取り扱えるというケースもありますので、どの会社も100%同じとは言い切れません。しかし、登録を行わない非公開物件の数は多くありませんし、そもそもなぜ非公開にするのかの理由が分からないため、その物件が問題物件である可能性もあります。一般の方がこのような非公開物件に手を出すのはあまりお勧めしません。

さて、この「物件情報が豊富」とうたっている不動産会社の情報量が多いかと言えば、他の不動産会社と変わらなかったりします。むしろ、自社で扱っている売り物件を中心に買い手のお客様に紹介をしますので、一般の不動産会社よりもむしろ提供される情報が少ないことすらあります

歴史を誇る会社の中にも内容に問題がある会社がそれなりにあります

他の売り文句として、この地で何十年という歴史を全面に出している会社もあります。長い期間営業できているという事は詐欺的な会社である可能性が低くなりますので、これはこれで意味がある売り文句かもしれません。

のれん

歴史があること自体は悪いことでは無いのですが...。

ただ、これもすべてではありませんが、長い歴史のある会社でも問題がある会社は多数あります。宅建業の免許更新番号は5年に1度更新され、更新されるごとに番号が増えていきます。ですので、大きな番号であるという事はそれだけ歴史のある会社であるのですが、番号が大きな会社でもひどい会社を何度か見たことがあります。さすがに完全な詐欺行為を行いますと、免許停止などの処分がありますので、このような犯罪行為までは無いかと思いますが、その一歩前位のひどい営業はざらにあります。

例えば東京都では宅建業者に対しての処分や問題があった内容をサイト上で公開しています。
「東京都知事による宅地建物取引業者に対する行政処分」(出典:東京都)

上記のリンクは東京都の宅建業者の処分内容ですが、免許更新番号が大きな不動産会社であっても、結構とんでもないことを行っているケースがあることが分かります。

免許更新番号の大きさや、歴史のあるなしは1つの目安になることもありますが、あまり参考になる目安ではありません。また、もし歴史の長さしかアピールポイントがないのであれば、はやり特徴のない不動産会社である可能性もあります。

伝統があるという事は過去の実績があるという事ですが、現在の能力を担保するものではありません。伝統をうたう会社については、現在どのような活動をしているのかを合わせてチェックするようにしましょう。

どのような能力がある会社かは最終的にはいくつか比較しなければ分かりません

比べる

不動産会社の善し悪しも、最後は比べてみないと分かりません。

実際に売買仲介を依頼する不動産会社がどのような能力があるのか、どういった特徴があるのかは、複数の不動産会社をいくつか比較してみないと分かりません。

ただ闇雲に複数の会社を当たるのも大変ですので、事前にその会社のサイトを見て、その会社の特徴をつかんだ上で訪問する方が効率的です。

そしてサイトを見る際には、その不動産会社が具体的にどのような活動をしているのかをチェックしましょう。サイトにあるのが物件案内だけで、他に具体的な内容が書かれていない会社であれば、紹介以外は特に何もできない会社である可能性があります。

良い不動産を選べるかどうかは、どの不動産会社を選ぶかによって大きく変わってきます。不動産を探している皆さんは、ぜひ良い不動産会社を選び、満足のいく不動産選びをして頂きたいと思います。

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