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定期的にチェックしている「管理見積もり.com」のサイトの中に「マンションと一軒家のどちらが良い?」という記事がありました。その記事内容によりますと、マンションが良いという意見は3割強で、その理由はマンションの方がセキュリティが良いから、というものと、マンションの方が管理が楽だから、という意見がありました。

どちらの意見も確かにある話ですが、少し疑問に感じる部分もあります。特に管理がラクという意見については、確かに楽な部分もありますが、一戸建て以上に大変な部分もあります。このページでは、マンションは本当に管理がラクなのにかについて、考えてみたいと思います。

マンションは管理がラクという面はありますが、タダではありません

タダのイメージ

楽だからといって、それに費用がかかることを忘れてはいけません。

マンションは建物の管理や修繕などを、管理会社が行ってくれるのでラクであるから良い、という意見があります。これはこれで間違いではありません。

しかしマンションの管理を人に行ってもらうために、管理費や修繕積立金を毎月支払うことになります。「ラクさ」をお金を出して買っている訳です。

もっともこれはマンション購入者であれば、最初からお分かりの話でしょう。ですが、この管理費と修繕積立金分をローンに換算するといくら相当になるかは、あまり考えられていません。

このサイトの「2-05-12.同じ支払額でもマンションは戸建住宅より安い金額の物件しか買えません」のページで計算した例では、3,000万円のマンションを買う場合と、3,482万円の戸建て住宅を買う場合とでは、月々の支払金額は変わりませんでした。

このケースでは482万円差でしたが、金利や借入期間などによっては、500万円以上の差が出ることもあります。管理がラクという面は確かにありますが、そのラクさはお金を出して買っています。そして、管理のラクさを買うお金は実は500万円以上あるかもしれない、という事をあらかじめ知ったうえで決めるのであれば、問題はありません。

ですが、これだけの費用がかかるということを軽視して、あるいは理解せずに購入してしまうと、後から考えてみると損だった、という事にもなり兼ねません。まずは最初に、管理が楽であるということの引き換えに、費用が発生するのだという事を、もう1度確認しましょう。

マンションは築20年以上経つと、管理内容に迷う部分が増えます

迷うイメージ

マンションも築20年以上になると、管理内容に迷う部分がたくさん出てきます。

また、マンションの方が管理はラクである、というのは、築20年以内であれば、正しい意見だと思います。ですがこれ以上、築年数が20年以上経ってしまった場合には、必ずしも管理がラクとは限りません

マンションも築20年を超えますと、さまざまな修繕が必要になります。そして修繕のための費用は、管理組合がそれまでに貯めた修繕積立金だけでは足りないケースが多々あります。

そのために、追加でマンション修繕のための費用を払わなければならないケースがあります。さらには月々に支払う修繕積立金の額が大きく上がるケースもあります。

さらにその際には、管理費と修繕積立金の合計金額を減らすために、管理費を下げる案を考えることもよくあります。ですが管理費を下げるということは、今まで受けてきたサービスから何かしらを減らすか無くすかを決めなければ、管理費は下がりません。その場合、どのサービスを止めるか、減らすかを決めるのも簡単ではありません。

そして、管理内容を変更する目には、管理組合で住民同士で話し合い、内容を決めなければなりません。そのためには、一緒にマンションに住んでいる人たちと、何度も打ち合わせを行わなければなりません。

本来このような周りの人たちとの付き合いを避けたいがためにマンションを選んだはずですが、こうなってしまいますと、一戸建て以上に、周りの人との打ち合わせや付き合いを行わなければならなくなります。

町内会は大変ですが、管理組合はもっと深く付き合わざるを得ないこともあります

町内会のイメージ

町内会は確かに大変ですし、手間はかかりますが、お金はあまりかかりません。

そして、この管理組合での打ち合わせは、意見が合わないと本当に大変です。一戸建ての場合、付き合う町内会も結構手間が取られて大変な思いをします。ですが、手間は取られることがあっても、多額の費用を取られるというケースはそれほど多くありません。

私は一戸建てに住んでいますが、町内会関係である程度多めのお金が必要になったのは、エリアのごみ置き場が壊れたため、新たに作るごみ置き場の設置費用を支払ったときくらいです。多額といっても、1住戸当たり1万円前後だったと思います。

これがマンションですと、管理内容や修繕内容によっては、数万円どころか数十万円、ケースによっては数百万円の支払いが出ることがあります。この管理や修繕が、自分が望む内容であればまだしも、自分個人では反対する内容であっても、管理組合の決定があれば、それらの金額を支払わなければなりません。

ある程度自分で思うような修繕や管理を行おうと思えば、管理組合や管理会社の人と、何度も打ち合わせし、意見を調整しなければなりません。マンション所有者の意見を調整するという作業の大変さは、町内会の比ではありません

問題がない場合には、マンションの管理については何も考えなくても良いことが多く、楽なものですが、一度何か大きな問題がある場合には、一戸建て以上に大変なものになるということは、あらかじめ知っておいたほうが良いと思います。

本当に簡単という話は、一戸建てでもマンションでも無いものだと考えましょう

マンション管理イメージ

マンション管理はよく分からないけど「お任せしておけば大丈夫」というものではありません。

これは、一戸建てでもマンションでも同じだと思っていますが、住まいについては○○に任せておけば後は安心」というものはないと私は思っています。マンションの管理内容はどれも同じではないかと考える人も多いかもしれませんが、実際には管理内容や管理費はマンションごとに大きく異なります

購入したマンションの管理内容や管理費、修繕積立金の考え方が自分の考えに合っていれば問題はないかもしれませんが、違っていた場合には後から大変な思いをします。

ですので、管理組合や管理会社に任せて楽をしようと思った場合には、最初にそのマンションの管理内容を調べて、自分の好みや価値観にあっているかどうかを真剣に調べて確認しなければなりません。この確認作業は割と大変ですし、ある程度の知識も必要です。

そして残念なことに、マンション購入前に管理内容や管理組合の財務状況などをしっかり調べる方はそれほど多くいません。簡単な気持ちで、ラクができると思い、あまり調べることなくマンションを購入したら、後から大変な思いをする率はその分高くなります。

マンションであっても戸建て住宅であっても、金額は安いものではありません。不動産の購入前には事前にいろいろと勉強するか、信用できる人からアドバイスを得た上で決めないと、結局後から損をするということになり兼ねません。

簡易さを、楽さを求めること自体は間違っていませんが、簡易さを得るためには費用や知識が必要になるという事は、理解しておいたほうが良いと思います。

また、マンションの管理内容によってマンションの資産性も影響を受けます。こちらは「2-05-06.マンションの管理内容によって資産性も変わります」のページをご確認ください。

ふくろう不動産ではマンション希望のお客様には事前に管理内容も確認しています

ふくろうのイメージ

ふくろう不動産ではお客様が購入予定のマンションの管理内容も調べて事前に報告します。

このような話をしていますと、マンションをお勧めしていないように思われるかもしれませんが、別に戸建て住宅を勧めている訳ではありません。状況を正しく把握したうえで、マンションを選ぶという選択肢はもちろんあります。

当社は売買仲介を行う不動産会社ですが、買い手のお客様の立場に立った仲介業務を行っています。マンションを購入希望のお客様に対しては、このページでお話ししました内容を説明した上で、お客様にはマンションか戸建て住宅かを選んでもらっています。

そしてマンション希望のお客様には、マンションの管理状況も分かる範囲で調べ、アドバイスをさせてもらっています。マンションの管理状況がどのようなものであるか、完全に分かるものではありませんが、明らかに問題がありそうなマンションについては、事前に注意を促すことができます。

詳しくは、当社:ふくろう不動産までお問い合わせください。お問い合わせは「お問い合わせフォーム」のご利用が便利です。ご連絡されたからといって、当社からしつこい営業を行うこともありませんので、ご安心ください。