築24年間ほぼノーメンテで暮らす我が家の建材は今どうなっているでしょうか

戸建て住宅の購入を検討している方にとって、気になることの一つが「メンテナンス費用」ではないでしょうか。「戸建ては定期的な手入れにお金がかかる」という話をよく耳にします。

しかし、本当に全ての家で大掛かりなメンテナンスが必須なのでしょうか?

今回は、築24年の自宅をほぼメンテナンスせずに暮らしている私の体験を基に、実際の建材がどのような状態になっているのか、写真も交えながらご紹介します。

外回り編:本当に10年ごとに塗り直しが必要?

屋根:粘土瓦(三州瓦)

一般的に、屋根や外壁は10~12年ごとの塗り直しが必要と言われています。しかし、我が家の屋根は粘土瓦(本瓦、三州瓦)を使用しており、築24年で一度も手入れをしていません。

現在の状態は、特に割れや変色も見られず、全く問題ありません。同じ瓦でもセメント瓦など材質によってはメンテナンスが必要ですが、釉薬を使った陶器瓦は耐久性が非常に高いと感じています。

外壁:シラスそとん壁

外壁はサイディングではなく、高千穂さんのシラスそとん壁を使っています。シラス壁は、窓の周囲などに黒っぽい汚れ(カビ)が目立つことがあります。これは塩素系の漂白剤や洗剤でかなり落とすことができますが、手が届かない高所などは放置しているのが現状です。

また、表面にはひび割れ(クラック)もいくつか見られますが、外壁は二重構造になっているため、このクラックからすぐに雨漏りすることはありません。見た目の問題はありますが、建物の性能的には特に心配していません。

ウッドデッキ:ダグラスファー

ウッドデッキの材料にはダグラスファーを使用しています。ダグラスファーは「10年も経てばボロボロになる」という声も聞きますが、我が家のウッドデッキは築24年経った今でも現役で使えています。

ただし、一部の板にひび割れや腐食が見られる部分があり、設計上の問題で地面に直接木材が接している箇所は特に劣化が進んでいます。適切なメンテナンスや設計がされていれば、さらに長く使えるでしょう。

室内編:長持ちしないと言われた素材の真実

窓サッシ:樹脂サッシ

一時期「樹脂サッシは20年持たない」という話もありました。しかし、我が家で使用しているトステム(現LIXIL)のマイスターⅡは、築24年経っても全く問題なく使えています。

一部、ハンドルが浮いてきたり、ゴムパッキンが少しずつ剥がれてきている箇所はありますが、使用に支障はありません。

内壁:薩摩中霧島壁

内壁も外壁と同じく、高千穂さんの薩摩中霧島壁という塗り壁です。塗り壁と聞くとひび割れが心配されるかもしれませんが、ほとんどの場所ではクラックは入っていません。

ただし、階段室の角など、構造上力がかかる部分には地震の影響でひび割れが入った箇所もあります。

床材:無垢のカラマツ

床には無垢のカラマツを使っています。無垢材は「定期的なオイルやワックス塗布が必要で手がかかる」と言われがちですが、私は一度もメンテナンスをしていません。

乾燥する季節にはフローリングの間に隙間ができますが、これは木の収縮によるもので経年劣化ではありません。見た目の好みは分かれるかもしれませんが、日常の使用においては全く問題なく快適です。

設備:交換が必要なタイミングは?

給湯器は20数年で一度交換しました。エアコンは10年ほどで故障することが多いため、その都度交換しています。電動天窓はあまり開閉しないため、壊れることなく使えています。

まとめ

今回の我が家の事例からわかるのは、使用する材料や建材の特性をきちんと理解していれば、戸建てのメンテナンス費用は世間で言われるほどかからないケースも多いということです。これは、家を長持ちさせるための重要なポイントです。

しかし、全ての建材がメンテナンス不要というわけではありません。また、見た目の美しさをどこまで重視するかによっても、メンテナンスの必要性は大きく変わってきます。例えば、我が家のシラス壁の汚れやウッドデッキのひび割れも、見た目を気にしなければ問題ありませんが、常に新築時のような状態を保ちたいと考えるなら、定期的な清掃や補修は欠かせないでしょう。

家づくりをする際には、目先の建築費用だけでなく、将来のメンテナンスにかかる頻度やコストも考慮して、使用する材料を慎重に選ぶことが非常に大切です。

今回の我が家の事例はあくまで一例ですが、これから家づくりをされる方々が、それぞれのライフスタイルや価値観に合った最適な選択をするためのヒントになれば幸いです。

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