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先日、マンション管理ニュースで「避難はしご、体験しよう(マンション管理最新ニュース)」という記事を読みました。マンションでは災害時にベランダを使って逃げることができる設計になっているのですが、この逃げるために使う装置などを実際に使ったことがある人はめったにいません。

ですが、実際に使った経験が無いと、いざという時にあわてて使えないことや、うまく使えずにケガをしてしまうことも考えられます。このページでは、マンションの避難の際に、どのような装置を使うのかを改めて考えてみたいと思います。

9割以上の人はマンションの避難はしごを使ったことはないはずです

マンションに関連する記事を数多く書いているサイト、マンションラボの調査によりますと、実際に避難ハッチを使ったことがある人は10%もありません。

マンションの避難はしごは、使い方は何となく知っているという人が多いと思います。ですが実際に使った人の体験談を読むと、
・はしごがグラグラと揺れて降りるのが不安
・あわてていると、はしごを降ろすのに時間がかかりそう
・子どもやお年寄りは多分使えない
などの意見を多く見ることができます。

ただ、これらの不安は、実際に体験して練習することができれば、不安の何割かは減らすことができると思います。意識の高いマンション管理組合では、避難訓練を定期的に行い、かつ避難訓練時にはこの避難ばしごを実際に使ってみるということも行っているようです。

ただ、残念なことに避難訓練を実際に行っているマンション管理組合はあまりありません。もしあなたがマンションにお住いなのであれば、管理組合に避難訓練の実施や、その際に避難ばしごなどの体験利用を申し出てみるのが良いと思います。

前述しましたマンションラボでは、実際に避難ばしごを降りてみた、という企画ページを作っていました。

リュックを背負っていた場合いは、避難ハッチに引っかかる可能性があるなど、現実的に考えられた内容が多く載っています。管理組合の動きが悪くて、どうしても自分では体験できない、という方はこちらのサイトや動画を見て、参考にしてみると良いかもしれません。

「マンションの避難はしごを実際に降りるとどうなのか試してみた(ハフィントンポスト)」

蹴破り戸も実際に戸に穴を空け通り抜けるのは大変です

ベランダにある避難ハッチ、避難はしごはすべてのベランダに付いている訳ではありません。隣の住戸や、さらに隣の住戸のベランダまで行かないと、避難はしごが付いていないということもよくあります。

隣の住戸のベランダに入るためには、間にある蹴破り戸と呼ばれる板を、名前の通り蹴って穴を空け、通り抜けなければなりません。ですが、これも実際に蹴って穴を空けたことがある人もめったにいません。

蹴破り戸を実際に蹴破る練習をマンションの避難訓練で行ってくれれば良いのですが、費用の問題があるせいか、こういった体験ができる訓練を行う管理組合もめったにありません。

前述のマンションラボでは、この蹴破り戸を実際に蹴破った時の記事やその時の動画を公開しています。

マンションの「蹴破り戸(隔て板)」は、果たして簡単に蹴破れるのか!?~いのこ、流血の挑戦~(マンションラボ)

こちらもとても参考になる記事と動画ですので、マンション購入予定の方は、ぜひ読んでみておいた方が良いと思います。

実際にはこれらの避難ばしごや蹴破り戸が使えないケースがあります

ただし、ここまでお話ししてきました避難ばしごや蹴破り戸が使えないケースも良くあります。上のイラストであるように、避難ばしごの下に植栽やた物置が置かれていて避難ばしごが下まで降りないことや、蹴破り戸のそばに物置が置かれていて、戸が破れない、または破れてもその場所を通れないというケースです。

これは分譲や賃貸を問わず、多くのマンションで見受けられます。普段の生活では全く問題はありませんが、いざという時には生命の危険も出てきます。

ベランダが粗大ゴミ置き場

ベランダが粗大ごみ置き場となっています。向かって左側の住戸からは右側の住戸の方へ逃げることはできないでしょう。

ベランダがゴミ置き場になっているのはそもそも論外ですが、庭のようにきれいな植栽が並んでいる場合も、通路として通れないということがよくあります。

本日9月1日は防災の日です。だからという訳ではありませんが、いざという時に問題が出ないよう、普段から避難経路については注意してみておくべきだと思います。自分自身が避難通路を防がないようにベランダに余計なものを置かないのはもちろんですが、もし隣の住戸や下の住戸などで間違った使い方をしている住戸があれば、早めに管理組合を通して、改善してもらうようにしましょう。

ふくろう不動産ではさまざまな観点から不動産の提案を行います

このページでは防災の日にちなんで、マンションの避難についてお話ししました。通常マンション選びの際には、金額や立地の話が中心になりますので、避難経路などについて考えることはあまりありません。

ただ、予めこのような事を知っているのと知っていないのとでは、いざ災害の時には大きな差が付きます。これはマンションの購入者であろうと賃貸で借りて住んでいる人であろうと関係なく、避難についてはある程度知っておくべきことだと思います。

問題は、マンションからの避難については、自分1人だけで対処できないことが多い事です。隣や下、更には下の隣などマンション居住者のモラルが悪く、ベランダの使い方が悪いと、自分1人気を付けていたとしてもその避難経路が使えない、という事もあります。

マンションに住む人は定期的に入れ替わりますので、どのマンションを購入したとしても、100%大丈夫と言うことはありません。しかし、管理組合がしっかりしているマンションであれば、ある程度ベランダの不正利用の率を下げることができます。

管理組合がしっかりしているかどうかをマンション購入前に事前に判断できるかどうかは難しいところですが、マンション全体のベランダを外からざっと眺めるだけでも、その管理状態、そしてマンション利用者のモラルをある程度判断することができます。

ベランダの不正利用がそれなりに多いマンションは、マンション住人のモラルがあまり高くなく、管理組合もきちんと機能していない可能性が高くなります。マンション選びにはこのような視点も持って選ぶべきだと思います。

このあたりの話は「4-03-04.マンションのベランダを見ることで管理状況を確認しましょう」のページでもお話ししていますので、よろしければご覧ください。

ふくろうのイメージ

ふくろう不動産はさまざまな角度から不動産を見るようにしています。

当社:ふくろう不動産は売買仲介を中心とした不動産会社です。ほとんどの不動産会社では、まず物件ありきで、このようなマンションはどうですか、という紹介をされるかと思います。ですが当社は、まず不動産の見かた、考え方などを説明した上で、ご納得頂けるようであれば、その後初めて物件を紹介するというスタイルを取っています。

このあたりの話は「ふくろう不動産は買い手の味方として活動する仲介会社です」のページもご参照ください。

このような方針で活動していますので、マンションについても立地や価格だけではなく、このような管理状況の見かたなどについても説明しています。また個別のマンションについても、この状況なのでこのようなマンションである可能性が高い、というお話をしつつ、物件選びの参考にしてもらっています。

ふくろう不動産はこのような考えで活動しています。詳しくは当社までお問い合わせ頂ければ、もっと詳しいお話をさせて頂きます。ご連絡は「お問い合わせフォーム」のご利用が便利です。ご連絡されたからと言って、当社からしつこい営業を行うことはありませんので、ご安心ください。