不動産の売主が認知症であるケースが増えているようです

社会の高齢化に伴い、不動産の売主がお年寄りというケースが増えています。そして最近では、不動産取引の契約者が認知症であるというケースも増えているようです。このページでは、売主さんなどの契約者が認知症の場合に気を付けなければならない点について、お話しします。

売主が認知症である場合、そのまま売買契約をすることはできません

認知症のイメージ

契約当事者が認知症の場合の対策を考えておかなければならなそうです。

不動産の持ち主が認知症である場合、そのままでは不動産の売買契約を行うことはできません。売主さんご本人に、売買などの判断能力が無い訳ですので、代わりに成年後見人を立て、その方経由で取引を行わなければなりません。

これが10年以上昔であれば、あまり深く考える事無く、代わりに息子さんなどの家族が手続きして、売買契約を進めることも多かったようです。しかし今ではこのあたりの判定が厳しくなってきているため、簡単に考えて売買契約を行うと、後からトラブルになるケースも多いと聞きます。

良く聞くトラブルとしては、売主の家族の1人が売買内容に不満がある場合、売主が認知症のためにこの契約は成り立たない、として訴えるケースなどがあります。

ですので、家族間などで意見が食い違う場合などは特に、この認知症問題にあたるかどうかを真剣に考えなければなりません。

売り主の子供だからといって簡単に後見人になれるとは限りません

実の子供のイメージ

子供であれば後見人になれる、とも限らないようです。

もし売主さんが完全な認知症であるのであれば、後見人等の手続きを取らなければなりません。この後見人の手続きは10年近く前であれば半年くらい期間が必要でしたが、最近では2ヶ月程度で、早い場合には1ヶ月強で手続きが終わる場合もあるようです。ですので、売り主が認知症であると思われる場合には、早めに判断して、手続きを行う方が良いと思われます。

ただ、だれでも簡単に後見人になれるかと言えば、そうでもないようです。これも昔は身内が申請すれば簡単に後見人になれたようですが、今では身内では後見人になれないケースも多いようです。身内であるが故に、簡単に本人の財産を使ってしまう事が多かったために、これではいけないという風潮が出てきたことが理由と思われます。

ではだれが後見人になるかと言えば、公証人など公的な立場の方がなることが多いようです。聞いた話では、認知症の方の流動資産が1,000万円を超える場合は、親族であっても後見人になれない事も多いようです。このあたりは、そのエリアの家庭裁判所がどう考えるかにも影響されるようなので、詳しくはそのエリアの状況に詳しい弁護士や司法書士などに確認する必要がありそうです。

そして、不動産の売買契約自体も、この後見人の了解が無いと契約を行ってはいけないとされています。公証人などが後見人になった場合には、公証人にきちんと状況を説明した上で、了解を取り、契約を進めなければなりません。

認知症かどうかの判断は正式には医者でなければ判断できません

医者のイメージ

本人が認知症なのかどうかは、医者でなければ正式な判断を下せません。

また、実際に認知症なのかどうかの判断も、素人では簡単に判断できません。昔は、登記などを行う司法書士が大丈夫だと判断すればそれで良い、と思われていたようですが、今では司法書士が判断しても、後からその判断が覆る事もあるようです。さらには、売り主が認知症なのにそのまま司法書士が登記手続きをしてしまうと、後からその司法書士事務所は営業停止処分を受ける可能性もあると聞きます。

ですので、認知症かどうかがはっきりしない場合は、精神科の医者の判断が必要となりますので、不安な場合はあらかじめ診断を受けた方が良いのかもしれません。

ただ、医者の診断を受けるべきかどうかもよくわからない、という場合には、簡易的なテストでとりあえず判断するという方法もあるようです。このテストで有名なのは長谷川式と呼ばれるテストです。これは30点満点のテストですが、これが20点以下であれば、認知症の疑いが強いと言われています。

テストといっても、年齢や日時を聞いたり、3つの言葉を覚えてもらったりという簡単なものです。このテストで20点を超えたから大丈夫とか、下回ったからすぐにダメというものでも無いようですが、不安に思われる場合には、試してみて、さらに不安を覚えるようでしたら医者に見てもらうという2段階で考えるのが良いのではないかと思います。

「認知症ネット」というサイトで、この長谷川式テストの概要について書かれていました。興味がある方はこちらのページを参考までに見てください。
(長谷川式認知症スケール:認知症ネット)

認知症については、なあなあでは済まされないということだけは確実です

契約のイメージ

今後は契約者に判断能力があるかどうかを、真剣に考えなければならない時代になりそうです。

実際に私は認知症の方と取引をした事がありませんので、正直なところ詳しい事は分かりません。これらの話も聞いた話ですので、どこまで正確な話なのかを自信をもってお話ししている訳でもありません。

ただ、今後高齢化社会が進むにつれて、実際にこのようなケースも増えてくるかもしれません。売主さんが迷ったりトラブルに巻き込まれる事が無いように、注意して取引を進めていきたいと思います。

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