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人気サイトである「東京DEEP案内」を書籍化したという事で話題となっていた「首都圏住みたくない街」を購入して読んでみました。

首都圏住みたくない街表紙

出典:駒草出版

価格が2,376円とそれなりに値段が高い書籍ですが、ページ数(500頁超)やカラーページの多さ、書かれている内容考えますと、決して高くないと感じました。今回はこの本を読んだ感想等を少しお話したいと思います。

住みたくない街の見分け方のノウハウだけでも十分参考になります

個人的な意見としては、この本はとてもよくできていると感じます。個別の街紹介についてもそうですが、最初の章に書かれている住みたくない街の見分け方、という部分だけでも結構役に立ちます。

実際にここで書かれている街の見分け方は、不動産会社の人間もよく使うテクニックで、紹介された項目のいくつかは実際に私も使っています。

不動産屋であれば街に詳しいはず、と思われる方も多いかもしれませんが必ずそうとは限りませんし、それまでにあまり取引をしたことが無い立地の物件であれば、街の雰囲気を掴むために様々なチェックをしなければなりません。

私が街の雰囲気を掴むために良く使うテクニックとして、
・最寄り駅前のパチンコ屋の数を確認する
・近くにある本屋さんの棚構成をチェックする
・近くのゴミ置き場をチェックする
という事を行っていますが、これらのチェック方法はどれもこの本にも載っていました。
ちなみに本屋さんのチェックなどについては「4-01-03.スーパーやコンビニや本屋さんでチェックできることがあります」のページでも説明しています。

パチンコ屋のイメージ

駅前のパチンコ屋の数を調べるというのは私も使うテクニックです。

詳しくは本書を見てもらいたいのですが、他にも街の雰囲気をチェックする方法がたくさん書かれています。これらのチェック方法のすべてを実行するのは大変ですが、いくつか自分に合ったチェック方法を見つけるだけでも、街の見かたは大きく変わってきます。

もっともこれらの街の見かたがすべて正しいとは私は思っていません。例えば外食店やスーパーについて、このお店がある地域は「DQN地域によく見られる」という話が載っていますが、こういった見かたの大半は私が見る街の良し悪しとは大きく食い違います。

ですが、何らかの指標がある方が街の見かたが分かりやすくなりますし、何が良いか悪いかという事を考えるきっかけにもなりますので、試しに読んでみるのは良い事だと思います。

街の切り口は偏っていますが、参考になります

この本はページ数が500頁以上ありますが、その大半が個別の町について、このような街であるという解説で占めています。街というよりは駅とその周辺というくくりで紹介されています。

そしてその街紹介は一般的な説明は全く無く、マニアックな情報のみが掲載されているという偏りが強いものです。街紹介というよりは、雑学帖とかネタ帖的な内容で、人によってはつまらないと感じられるかもしれません。

一方で街のネガティブ情報は見つけるのは大変なのですが、この本を読むことである程度を知る事が出来るのはメリットです。ネガティブ情報はネット上でもたくさん出ていると思われるかもしれませんが、ネットの情報には事実無根のものもありますし、知りたい項目がうまくまとまっていない事も多いため、この本を読む方が分かりやすいと思います。

スラムのイメージ

ネガティブ情報をある程度まとまった形で見る事ができます。

不動産の購入を考えている人は、○○町〇丁目まで住むエリアを決めている人もいれば、通勤時間のみ一定の範囲内にあれば、首都圏のどのエリアでも構わないというタイプの方もいます。前者のタイプであればこの本は単なる雑学本で終わってしまうかもしれませんが、後者のタイプであれば、どのエリアが面白そうかという参考になると思います。

千葉の情報が少ない点は残念です

個人的に残念だと感じるのは千葉県の街の情報が少ないという点です。当社は千葉県内を中心に活動している不動産会社ですので、千葉の情報がもっと充実しているとありがたいなと感じました。

千葉のイメージ

千葉の情報がもっと充実していると良かったのにと思います。

もっとも最近では東京都や埼玉県内での物件紹介を依頼される事が多くなっているものですから、他の駅周辺情報が得られるのはありがたいですし、元々自分が知っているエリアよりも知らないエリアの情報が載っている方が有用性が高いので、文句を言う筋合いではないかもしれません。

しかし、この著者さんの考えではやはり千葉県は地味という事なのでしょうか。エリアのまとめ方も他のエリアよりもざっくりしているように感じます。

例えば新検見川駅と検見川浜駅は1つにまとめて紹介されています。地元の感覚で言えば、この2つの駅は文化度合いや利便性などは全く別物なのですが、この本の切り口では大差ないという考えなのでしょう。

ちなみに当社が最寄り駅としている八千代台駅については、そもそもコメントがありません。一応特急停車駅なのですが、この扱いだったりします。まあ確かに特徴があまり無い駅ではありますが…。

私が好きなエリアはほとんどが妥協ゾーンでした

この本の巻末には、街のポジショニングマップが付けられています。エリアの方向性を8つに分け、どの駅はどのあたりに位置しているかを表したものです。

そして私が居住用の不動産を買うのに適していると思っているエリアの大半は妥協ゾーンに含まれていました。当社の不動産選びは、経済性と安全性、快適性とのバランスで決めるという考えなのですが、やはりバランスを考えると、人によっては妥協していると思われるという事なのでしょう。

妥協のイメージ

お金と快適性等のバランスを取ると、結局妥協エリアになってしまうという事でしょうか。

ただ特徴のあるエリアは、そのエリアが特に気に入っているのでその場所を選ぶ、という人が多いので、この本で何を言われようとも気にしない方が多いように感じます。

そう考えますと、幅広いエリアで考えている人は、消去法でネガな部分を消していきますと、結局は妥協ゾーンあたりに落ち着く事が多いのではないかと思いました。

この本を読んで不動産選びをどう考えるかはその人自身ですし、このページも単なる私の意見を述べているだけです。しかし不動産選びは様々な角度からの情報を得た上で決める方が良いと思っていますので、こういった情報も不動産選びの参考にしてもらえればと思います。

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