携帯電話会社選びで情報弱者は損をすると聞き、不動産選びも同じだと感じました
先日新聞で、携帯会社のキャリア選びや格安スマホについては、情報を知らないと損をするという話が書かれていました。確かにそうだと思いつつ、不動産選びについても似た状況だなと感じました。このページでは、知らないと損をする、不動産の情報弱者について考えたいと思います。
格安スマホが普及しない1番大きな理由は、存在を知らない人が多いからです
皆さんは格安スマホをご存知でしょうか。格安スマホでは、docomoやau、SoftBankといった携帯大手キャリア3社のスマホを利用するよりも安く電話やインターネットを使うことができます。
私自身も今では格安スマホを利用しており、月々の通信料は2,000円前後で済むことが多く、以前の大手キャリアを使っていた時と比べて3分の1程度の支払いで済んでいます。そして今まで日常的な利用シーンにおいて、困ったことはありません。
もちろん得をするかどうかは、携帯電話を使う人の利用状況によって異なります。人によってはトクどころか、むしろ支払いが多くなる人もいるでしょう。
また、キャリアメールが使えなかったり、通信エリアで不安があったりと大手キャリアと比べて不利な点もいくつかあります。しかし、そういったマイナス点を除いても、おそらく利用者の大半は格安スマホの方が月々の費用を安く済ませられるでしょうし、同様にほとんどの方は特に不具合を感じることもないでしょう。
では、なぜこの格安スマホは、まだそれほど普及していないのでしょうか。格安スマホのマイナス点とを比べた結果、大手キャリアのスマホを利用し続ける方もいるでしょう。ですが、格安スマホを使わずに、大手キャリアのスマホを使い続ける方で1番多い理由は、格安スマホの存在を知らないからだと思います。
存在を知らないと言っても、名前くらいは聞いたことがある人が多いでしょう。しかし詳しいことはあまり知らず、自分の周りに格安スマホを使う人がいなければ、結局面倒という事もあり、今までのキャリアを使い続けている、という人が多いのではないでしょうか。
もっともこれが大きな問題かと聞かれれば、それほど大きな問題でもないと思っています。今の世の中では新しいものが常に出続けています。そういった情報を常にチェックし、新しいものに切り替えていくのは大変です。ある程度格安スマホの市場が落ち着いて、メリットやデメリットがはっきりと分かるようになってから考える、という方もたくさんいます。
ですのでこれは小さな話かもしれません。しかし、知らないだけで損をしていることもある、という事をまずは頭の片隅に置いてください。そして携帯電話で知らない事があるから損をすると言っても、月に数千円の単位のお金です。ですがこれが、不動産で知らずに損をするという場合には数十万円はおろか数百万円で損をすることもあります。
なぜ格安スマホを知らないかと言えば店舗が無くテレビCMも少ないからです
では、格安スマホを利用した方がトクをする人がなぜ知らないかと言えば、格安スマホを提供している会社はテレビCMを流すことはほとんどありませんし、実店舗も持っていないことが多いからです。
逆に言いますと、テレビCMを出していませんから多額の広告料がかかることがありませんし、実際に商品を取り扱う店舗もありませんので、多額の人件費や事務所の賃料などがかかることがないため、安い通信料を提供できるという側面もあります。
では、どのような人が格安スマホを利用しているかというと、インターネットなどを普段からよく利用しており、こういった通信業界の情報に詳しい人、あるいはネットでの購入に慣れていて抵抗が無い人などが格安スマホをうまく利用しているようです。
そして今までの携帯を格安スマホに切り替えようとすると、自分から情報を取りに行かなければなりません。テレビで広告を見ることはありませんし、店頭で詳しい説明を受けられることもあまり無いからです。
その結果、インターネットを使いこなしている人が主に格安スマホを使う傾向にあり、インターネットを使いこなせない情報弱者は、格安スマホを使わない、という意見が出てきます。もっともこの意見は必ず当てはまるという話ではなく、情報に詳しい人でも大手キャリアのスマホを使っているケースも多々あります。
それにこの情報弱者という言い方は、侮蔑的なニュアンスがあります。ですので私は、この表現はあまり好きではありません。一方で知らないために損をしている、という要素は確かにあり、知っていればもっと早く格安スマホにしたのに、という人も一定数いるでしょう。
インターネットを使う場合は特に、自分から積極的に情報を取に行かないと、必要な情報が得られないという事がよくあります。格安スマホについても、ある程度自分でメリットとデメリットを調べ、かつどの会社の格安スマホであれば問題が出にくいのかを自分で確認しなければなりません。
こういったインターネットを使って自分で調べるという習慣が無い方であれば、判断基準は自分が知っている会社であるかどうか、自分の知り合いが使っているかどうかで、物事を決めることになります。
そして、知っているかどうかは、テレビCMなどで見たことがあるか、また街中で取扱店舗を見たことがあるかが、大きく影響します。その結果、大手の携帯キャリアは、引き続き一定のシェアを確保できている訳です。
不動産仲介会社もテレビCMを出せるのは大手の会社のみです
ここで本論である不動産で同じような状況とはどういうことかを考えてみましょう。不動産についても、土地にしろ戸建住宅にしろ、マンションにしろ、どうのような不動産を選んだら良いか、どのような不動産会社を選んだら良いかは、インターネット上にたくさん情報が出ています。
不動産会社を選ぶ際には、物件数をたくさん持っている大手の会社が良いのでは、と考えている人も多くいます。ですが住宅用の土地を探している場合や、中古の戸建住宅、中古のマンションを探す場合であれば、どの不動産会社へ行っても同じ物件情報を持っています。不動産業界では共通の情報システムを使っているため、不動産会社同士では情報格差はありません。
では、どういった不動産会社を選べばよいのかは、売りたい人、買いたい人の価値観や考え方によって変わります。例えば当社、ふくろう不動産であれば検査機能が充実している事と情報を隠さないという事をウリにしていますので、そのような会社が良ければそういった会社を選べば良いだけです。
ですが、特徴で選ぶという選び方を知らないとどうでしょうか。インターネットを使わない方は、どのように不動産会社を選ぶでしょうか。
特に新たな情報が得られない場合は、自分が知っている会社を選びます。そして自分が知っている会社とはテレビCMなどで名前を聞いたことがある会社、あるいは街中で店舗を見たことがある会社です。
このあたりは、携帯電話のキャリアを選ぶときと考え方は変わりません。そして単に知っているところを選んだばかりに損をする、あるいは損をする可能性がある、ということがあります。
不動産の場合は、スマホの場合と異なり、仲介手数料の金額は変わらないので損はしていないはず、と考えられるかもしれません。しかし実際には気が付いていないだけで、損をしていることはよくあります。買手の立場から見れば、実際の相場よりも割高な物件を購入してしまい、そして割高であることに気が付かないということがよくあるからです。
不動産会社も携帯電話会社と同様に、テレビCMを出せば大きな広告費がかかりますし、実店舗の維持にもお金がかかります。当然この費用は何らかの形で回収しなければなりません。
このあたりは書きたい話がたくさんあるのですが、差し障りがありますので具体的なことは書けません。ですが、かけた費用をどのような活動で回収しているかは、1度は考えた方が良さそうです。
どの会社を選ぶとどういったメリットがあるのかを正しく知りましょう
携帯電話の会社を選ぶ際には、毎月かかる通信費に差が出るという大きな違いがありますので、まだ比較しやすいと思います。しかし、不動産仲介会社を選ぶときには、仲介費用は同じ金額であることが多いため、どのように選んだら良いか分かりにくくなっています。
細かな話を言えば、仲介会社ごとに特徴があります。あるいは担当する営業マンごとに特徴がある場合もあります。地域情報に詳しい営業マンもいれば、経済性、割安かどうかや資産価値がどうかについて詳しい営業マンもいます。ただ、単に話がうまい、口がうまいだけの営業マンもそれなりの率でいます。
選ぶべき仲介会社がどのような会社であるか、応対する営業マンがどのレベルの営業マンなのかの判断は簡単ではありません。しかし、2つの点を注意して見れば、会社や営業マンの特徴がある程度は分かります。
会社については、その会社のホームページを読むことです。これで、どのような方針の会社であるかは大体分かります。どの会社も自社の売りとなりような内容を、その会社のホームページ上で大きくアピールしています。そのアピール内容が具体的であればあるほど、その内容については自信を持っていると思われます。その不動産会社がアピールしている内容と、皆さんの価値観がある程度合うようでしたら、その会社を使ってみる候補の1つに入れて良いと思います。
逆に会社のホームページで書かれている内容が、精神的な内容のみである場合には、これといった特徴がない不動産会社である可能性があります。誠心誠意お客様のために頑張ります、とか、真心をこめてサービスします、といった内容しか書かれていないようでは、その会社の特徴は分かりません。
自社で絶対にこれだけは負けない、という内容があれば、会社のホームページにはその内容について書きますので、それが無いという事は、絶対的に強いという特徴はない会社である率が高くなります。
もう1つは、実際にその会社の営業マンと会って話をして、自分が知っている内容を、知らないふりをして聞いてみることです。その内容がマニアックな内容であれば、更に良いと思います。
営業マンとよく話をしましょう、というノウハウは良く聞くのですが、具体的に何を聞いたら良いかについてはあまり語られません。営業マンとの話は、話が合うかどうかではなく、相手が誠意を持っているか、能力があるかを判断する場でもあります。自分自身が知らないことを聞いても、その営業マンが正しい事を言っているのか、間違った事を適当に言っているのかの判断が付きません。
ですので、営業マンに聞く話の中に、必ず1つ2つは自分が知っている内容を入れ、正しい答えが返ってくるかを確認した方が良いと思います。質問が何も思いつかない場合には、その月のフラット35の金利を聞いてみましょう。ある程度勉強している営業マンであれば、金利の数値は大体把握しています。これが大きく異なる数値であったり、全く分からないようであれば、少なくとも住宅ローンや支払いなどについては、この営業マンの意見は参考にすべきではありません。
取引を行う不動産会社や営業マンは、最低でも3人以上会って話をし、どの会社が、どの営業マンが良いかを判断する方が、失敗する率を大きく減らすことができます。不動産業界は、まだまだ能力レベルやモラルが低い方もたくさんいますが、一方で良心的で勉強熱心な営業マンもたくさんいます。営業マン3人に会うのであれば、両方のタイプに当たる率が高いと思いますので、比較がしやすくなると思います。
当社:ふくろう不動産は、情報公開の徹底と検査の充実を特徴としています。詳細は「ふくろう不動産は買い手の味方として活動する仲介会社です」でもお話ししていますので、こちらのページを参考にしてください。
また、ふくろう不動産では皆さまからのご意見やご質問を随時受け付けています。ご連絡は「お問い合わせフォーム」のご利用が便利です。ご連絡されたからといって、当社からしつこい営業を行うことはありませんので、ご安心ください。
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