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新築建物の購入や建築時には、補助金が出たり税金が安くなったり等の特典がたくさんあります。それと似たような感じで既存住宅をリフォームする際にも様々な特典があります。ただこれらの特典について、私個人の感想としては使い勝手が良いものはほとんどありません。

ただ全く使えないかと聞かれれば、特殊な条件を満たせば使えるものもありますので、分かる範囲でリフォーム時の特典についてまとめてみたいと思います。

リフォームの概要

このまとめは2018年2月時点で私が把握しているものです。更に当社はリフォーム会社ではなく仲介会社ですので、制度の詳しい部分までは分かりませんし、間違っている部分もあるかもしれませんし、時期によっては既に終わっている制度もあるかもしれません。このページは自分の備忘録的にまとめているだけのものですので、実際にこれらの制度を使おうと考えている方は、再度ご自身で内容を確認される事をお勧めします。

また、今回お話しします内容は住宅に限定しています。住宅以外の建物改修に関する内容は含まれておりませんので、その点は予めご了承ください。

リフォーム時に補助金が出る制度は、あまり知られていませんが、実はたくさんあります。ただ、その内容は大変分かり難くなっていますし、条件も難しいため、補助金を得るのは簡単ではありません。

これら補助制度が分かり難くなっている理由の1つは、補助金の取り決めをしている官庁が複数に分かれているといのものです。具体的には、国土交通省、経済産業省、環境省等が各々補助制度を出しているため、これらの内容を網羅するのは簡単ではありません。すべてを把握するのは難しいと思いますので、まずは概略を知っておき、詳しい内容はリフォーム会社に随時確認するというやり方で進めるのが良いと思います。

長期優良住宅化リフォーム推進事業という制度があります

長期優良住宅は新築建物ではそれなりに普及しています。ふくろう不動産のサイト内でも「不動産の用語解説007~長期優良住宅とは何ですか」のページで簡単に説明していますので、こちらのページも参考にしてみてください。

ただリフォームでの長期優良住宅はあまり知られていません。

長期優良住宅

この補助金を得るための条件として、
・リフォーム工事前にインスペクション(建物検査)を受ける
・維持保全計画を作成する
・リフォームの履歴を作成する
・劣化対策と新耐震基準に適合できる耐震補強工事を行う
・省エネルギーの基準を満たすリフォームを行う
等のものがあります(これが全てではありません)。

こういった条件を満たすことで、内容次第で100万円から300万円までの補助金が出ます(普通のタイプは100万円でしょうか。300万円出るのは三世代同居対応改修工事を実施する場合で、かつ高度省エネルギー型のリフォームという特殊な場合のみです)。ただ、この補助金が支払われる先はリフォーム工事を行う登録事業者であって、リフォーム工事を発注するお客様へ支払われる訳ではありません。

事業の内容書には「お客様に還元する必要があります」となっていますが、これがどの位守られているのかは、私には分かりません。気になる方や長期優良住宅にするためと思われるリフォームをされた方は、随時リフォーム会社に確認する必要がありそうです。

詳しくは建築研究所の「長期優良住宅リフォーム推進事業」のサイト等をご確認ください。

住宅ストック維持・向上促進事業という制度ができるようです

こちらの制度は2018年(平成30年)度の事業として行われるようで、平成30年度の予算として9.75億円を計上していると聞きます。正直なところ、資料を読んでもどのような仕組みなのかが良く分かりません。

考え方としては、建築士や工務店、金融機関や不動産会社等で協議会のようなチームを作り、そのチームが認定を受け、認知を受けたチームが特定のリフォームを行う事で補助金が出るという仕組みのようです。

この協議会には1つの事業当たり2,000万円の補助金が、各リフォーム工事等については1回あたり100万円の補助金が上限として出るようです。このチーム(採択団体と呼んでいるようです)は平成28年から認定が始まっているようなのですが、具体的にどういった形で進んでいるのかは全く分かりません。

こっらの補助金もお客様ではなく、チームで受け取るもののようですので、一般の方にはお金が届かない制度になるような印象があります。

ちなみにこの制度は「住宅ストックの資産価値向上と流通促進に向けた取り組み」の一環として行われているようで、2018年4月からスタートする「安心R住宅」や同時期からスタートする改正宅建業法の「既存住宅状況調査」の内容もこれと同じ取り組みの中に入るようです。

これらの内容が実際の中古住宅の取引にどのような影響を与えるのかは、始まってみないと詳しくは分かりません。ただ、実際にリフォームされるお客様が直接金銭的なメリットを受けられる可能性は低そうな印象はあります。

この事業の詳しい内容については「住宅ストック維持・向上促進事業(国土交通省)」のサイトをご確認ください。

断熱リフォームでも補助金があるようです

高性能建材を使った断熱リフォームの際にも補助金ができる事になっています。ただこの補助金もお客様ではなく、事業者に出るタイプです。

この補助金に加え
・太陽光発電設備(10kWh未満)の設置
・家庭用蓄電池か家庭用蓄熱設備の導入
等を行う事で、更に追加の補助金があるようです。

補助金としては、かかった費用の3分の1(ただし1住戸あたり上限120万円)のお金が出るようです。これは国交省ではなく経済産業省が主導で行っている制度で、他にも省エネ関連で補助金を出している様子です。断熱リフォームをされる方は、ある程度はこちらの内容をチェックしておく方が良いと思います。

このリフォームの補助金等については「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)(環境共創イニシアチブ)」のサイトをご確認ください。

省エネ関連リフォームは補助制度がたくさんあるようです

リフォームの中でも省エネに関わるリフォームはそれなりに補助金制度があります。ただ使えるかどうかはかなり微妙です。代表的な制度を下記に記載しますので、もしこのリフォームが該当するのでは、と思われる方は詳細についてご確認ください。

サステナブル建築物等先導事業

国土交通省の制度です。リフォームもある程度対象になる様子です。補助額は全体の2分の1までですが、金額の上限があるようです。詳しくは「サステナブル建築物等先導事業(国土交通省)」のサイトをご確認ください。

地域型住宅グリーン化事業

これは中小工務店がリフォーム等でゼロ・エネルギー住宅にした際に、そのために掛かった費用の半分を補助するもののようです。ただこれも金額には上限があります。詳しくは「地域型住宅グリーン化事業評価事務局」のサイトをご確認ください。

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業

ZEHは新築だけでなく、リフォームでも補助金があります。更には蓄電池の容量等によって、補助金が出るようです。また、ZEH化の支援事業とは別に「ZEH化による住宅の低炭素化促進事業」というものがあり、こちらも補助金の対象になっています。この2つで何がどう違うのかは、全く分かりません。こちらも詳しくは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業(環境共創イニシアチブ)」をご確認ください。

次世代省エネ建材の導入支援事業

工期短縮可能な高性能建材や蓄熱・調湿建材を導入した場合に、200万円を上限に、費用の半分を補助するという制度があるようです。こちらについては「環境省の報道発表資料:平成30年2月15日」を見て頂くのが良いと思います。

燃料電池の利用拡大に向けたエネファーム等導入支援事業費補助金

これはエネファームのタイプによって補助金額が異なりますが、11万円とか16万円の補助が出る制度です。こちらは分かり易いので使い勝手は悪くないかもしれません。私見ではエネファームは低周波音についての課題がクリアになっていませんので、あまりお勧めはしていませんが、一応このような制度があるという事はお知らせしておきます。

こちらについては「平成29年度予算「燃料電池の利用拡大に向けたエネファーム等導入支援事業費補助金」のうち家庭用燃料電池システム導入支援事業における補助スキームを策定しました(環境省)」のサイトをご確認ください。

以前使えた制度で今は使えない制度が増えています

こういったリフォームの補助金関連は移り変わりが早くなっているため、使えると思っていた制度が使えないという事がよくあります。最近の事例で言えば、「住宅ストック循環支援事業補助金」は2017年12月31日で終了しており、現時点では使う事ができません。この補助は制度の名称で言えば「良質な既存住宅の購入」や「住宅のエコリフォーム」が含まれています。

リフォームの補助金という内容で検索しますと、これらの補助金を使っている例が出てきますが、現時点(2018年2月)では使う事が出来ないはずです。もちろん似たような制度が今後できる可能性はありますが、現時点では何とも言えません。

新築の場合と異なり、リフォーム関連の補助金は本当に移り変わりが激しいため、不動産会社やリフォーム会社でも正確に把握していないという事がよくあります。実のところ、当社でも把握できていない制度がたくさんあります。

こういった制度を見逃して損をしないためには、まめにサイト等をチェックして、補助金の有無を確認するしかありません。また、リフォーム会社は、ある程度はこういった補助金制度について把握していますので、こちらにマメに確認するという方法を併用して使う事になります。

他にも良い方法があるかもしれませんが、現状では私もどの確認方法がベストなのか、よく分かっていません。気が付いた範囲で少しずつチェックしていますし、報告会なども定期的に見ていますが、完全には把握できていないというのが実情です。

不動産会社ではこのような状況になっている事が多いため、中古住宅を購入される方や、今住んでいる住宅をリフォームされようとしている方は積極的に補助金などについて調べなければなりません。大変とは思いますが、色々なサイトを見て、補助内容について確認してみてください。

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