不動産に「掘り出し物」は存在するのでしょうか?
不動産を購入しようと考えたとき、誰もが一度は願うのが「相場より安くて良い物件」、いわゆる「掘り出し物」に出会うことです。しかし、結論から申し上げます。一般の方が普通に探して、本当の意味でのお買い得物件を手に入れるのは「ほぼ不可能」です。
なぜそう言い切れるのか?今回は不動産業界の裏側と、賢い買い手になるための考え方について解説します。
1. なぜ「掘り出し物」は市場に出ないのか?
本来の相場よりも安くなる物件には、必ず理由があります。主な理由は以下の2つです。
- 売主が極端に現金を急いでいる: すぐに現金化が必要な事情がある。
- 売主が相場を知らない: 情報不足を突かれ、安く買い叩かれている。
こうした「美味しい」情報は、一般のポータルサイトに載る前にプロの買取業者の間で取引が終わってしまいます。
💡 業者が優先される理由
一般の買主は住宅ローンの審査などで契約から決済まで2〜3ヶ月かかります。しかし、業者は「即日、現金」で買うことが可能です。また、仲介会社にとっても業者へ売る方が「手数料が2倍(両手取引)」になりやすいため、一般客よりも業者が優遇される仕組みになっています。
2. ネットで見かける「安い物件」の正体
「ポータルサイトで安い物件を見つけた!」と思っても、それは掘り出し物ではありません。以下のような「安いなりの理由」が隠れています。
物理的・心理的理由
再建築不可、擁壁に問題がある、事故物件、ゴミ屋敷状態など。
市場価値の低さ
一見安く見えても、将来売却しにくい物件や修繕費がかさむ物件。
「安い」のではなく「リスクを価格に反映している」だけなのです。
3. 「自分だけの価値」を見つける戦略
万人にとっての「お買い得」はプロに奪われますが、「自分にとってのお買い得」は見つけることができます。
市場の評価軸(駅から近い、築浅、人気エリア)からあえて外れ、自分のライフスタイルに合う物件を探すのが最も現実的な作戦です。
価値の「ずれ」を狙う例
- ✔駅から遠いが静か: 在宅ワーク中心なら駅距離は妥協でき、その分安く広い家が手に入る。
- ✔内装がボロボロ: 自分でDIYを楽しみたい人には、安く手に入る絶好の土台。
まとめ:自分だけの「最適解」を
「幻の掘り出し物」を追い求めて時間を浪費するよりも、
自分の価値観に合った「納得できる物件」を早く見つける方が、結果的に幸せな生活への近道です。
まずは「自分にとって何が重要か」を整理することから始めましょう。

