不動産購入は売主側の仲介会社に頼む方が良いと主張される方がいます

私は仕事がら、不動産に関連する書籍や雑誌、サイトなどをよく見ます。その中に、標題にあるように、購入を依頼する不動産会社は売り主と直接つながっている仲介会社に頼む方が良い、という主張を見る事があります。

この意見に私は賛同しませんが、一方でこの意見の中に、今の不動産業界の問題や各々の不動産会社の問題が見えたような気がしました。そこでこのページでは、どの仲介会社に頼むのが良いのか、売り主側の仲介会社に頼むことが本当に良いのかについて、考えたいと思います。

買い手側の不動産仲介会社は何もしないと思われているようです

売り手側の仲介会社に頼んだ方が良いとしている話の1番の根拠は、売り手側の仲介会社の方が物件に詳しいから、という事のようです。

資料のイメージ

売り手側の仲介会社に頼むと資料がすぐに出てくるとの話ですが、買い手側の仲介会社は何もチェックしないと思われているのでしょうか。

売り手側の仲介会社に購入を依頼すれば、必要な資料はすぐに出てくるし、分からない点はすぐに教えてくれるから、こちらの方が得策、というような主張があります。

しかし一般的には、買い手側の仲介会社に資料を要求して届かないという事はありません。買い手側の仲介会社に突然訪問し、資料を要求した場合には、それは数時間から1日位資料を取り寄せるのに時間はかかるかもしれませんが、不動産を購入するかどうかを決める際に、その1日が大きなタイムロスになるとは思えません。(投資物件ではまれに、このタイムロスが致命的になる事もあるようです)

もし買い手側の仲介会社が状況が分からないという事は、売り手側の仲介会社が情報を出し惜しんでいる、あるいは隠している、という事になります。そのように情報を隠している会社である場合、買い手のお客様が直接話をしたからといって、すぐに情報を教えてくれるものでしょうか。

結局これらの意見は、買い手側の仲介会社はろくに物件を調べもしないし、調査もしない、という前提で述べられているようです。そして残念な事に、実際に何の調査もしない仲介会社が多いのも事実だったりします。

買い手側の仲介会社の中には、お客様に物件を紹介するだけで、その物件がどのような状態のものであるのか、法的な問題はないのか、技術的な問題はどうか、経済性や資産価値は維持できそうな物件なのか、このような事を何も考えず、あるいは説明を行わない営業マンがある程度いる事も事実でしょう。

何もしない営業マンのイメージ

物件の紹介をするだけで、他には何もしない営業マンもいるのは事実ですが...。

このような営業マンしか買い手側の仲介会社にいないのであれば、確かに売り手側の仲介会社に依頼するほうがまだマシかもしれません。

売り手側の仲介会社に依頼するほうが良い、と考えている人は、このような買い手側の営業マンをたくさん見たために、このような考え方になったのかもしれません。

買い手側の仲介会社に求められるのは買い手の利益を守ることです

しかし本来買い手側の仲介会社は、買い手の代理人として活動しなければなりません。そのためには、売り手側の仲介会社と異なる立場で、購入予定物件が本当に良いものかどうか、その物件を買う事でお客様の利益を損なうような事がないかどうかを考えなければなりません。

家のチェックのイメージ

実際には買い手側の仲介会社も、土地や建物の法的なチェックはもちろん技術的、経済的に問題ないかどうかを確認します。

どのようなスタンスで、買い手の利益を守ろうとするかは、その仲介会社によって内容は異なるでしょう。当社:ふくろう不動産であれば、土地や建物の検査機能を充実させる、サーモグラフィカメラで建物検査を行う、電磁波や低周波音などの健康被害を与えそうな物件は避ける、などのメリットをお客様に与える事ができるようにと考えています。

売り主さん側の仲介会社では、あまりこのような事を考えないため、ふくろう不動産を買い手側の仲介会社として選べば、それなりにメリットがあるような仕組みを考えていますし、そのための努力を行っています。

他の買い手側の仲介会社も同様です。その会社ごとに、どのような取り組みをしているかは異なりますが、買い手に何らかのメリットが無いと、その会社は買い手側の仲介会社として選ばれるということはありません

不動産会社の統計を見ますと、毎年数千件単位で、不動産会社は倒産しているようです。これは今まで単に物件紹介しかしてこなかった不動産会社が、次々とつぶれているのかもしれません。

両手取引の弊害は考えられていません

また、売り手側の仲介会社に直接購入を依頼すると、いわゆる両手取引の弊害が出やすくなります。両手取引の弊害については「不動産取引は知らないと損することがたくさんあります」のページでもお話ししていますが、買い手の方に、情報が制限されるケースもあります。

連絡のイメージ

仲介会社が売主の味方であれば、本来知るべき情報が買い手に教えられない可能性があります。

売り主側の仲介会社に頼むことで、物件の情報を詳しく知る事ができる、と考える方も多いかもしれませんが、売り主側の仲介会社は原則売り主の味方ですので、売主さんに不利になるような話は原則としてしません。もちろん法律で決められている報告事項については説明をしなければなりませんが、法律で定められていない部分や法律上のグレーな部分は説明されない事も考えられます。

また法律上は問題は無くとも、経済上の問題、安全上の問題を売り主側の仲介会社がどれだけ買い手の立場にとって説明してくれるかは分かりません。

もっとも買い手側の仲介会社でもこのような問題を詳しく説明してくれる会社が少ないのであれば、大きな違いは無いのかもしれませんが、本来であれば、不動産の買い手はとにかく自分の利益を考えてくれる会社を選ぶべきだと思います。

どの不動産会社を選べば本当に自分の利益になるのかは慎重に考えましょう

このページの話は、当社の意見であって、絶対的に正しいという話ではありません。ですが、不動産選びは不動産の物件選び以上に重要である事もあります。感覚的な話や1つの意見に惑わされる事無く、自分のためになる、自分の利益を最大限に確保してくれる不動産会社を慎重に選ぶべきだと思います。

選択のイメージ

ふくろう不動産も複数ある仲介会社の中から選ばれるようになりたいと思っています。

当社:ふくろう不動産は不動産を買いたいという人の代理人として活動するバイヤーズエージェントです。そして、本当に不動産購入者のためになるようなアドバイスや調査などができるような不動産仲介会社でありたいと思っています。

ふくろう不動産がどのような会社なのかについては「ふくろう不動産とは」のページをご覧ください。またご相談やお問い合わせなどは「お問い合わせフォーム」などをご利用の上、ご連絡を頂ければと思います。

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